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» 2018年08月02日 06時00分 公開

上場時の決算書を分析:家賃が200万円もするのにスタバがもうかる理由 (1/4)

スタバは大都市の一等地に多くの店舗を構えている。1杯数百円のコーヒーを販売しており、店に長居するお客も多い。家賃が200万円以上するような場所でも利益が出せる秘密とは?

[三ツ井創太郎,ITmedia]

数字で読み解く「もうけの仕組み」:

 「あんなに暇そうなのに、どうしてあのお店はつぶれないのか」「こんなに安い価格で本当にやっていけるのか」――世の中には知っているようで知らない「もうけの仕組み」がたくさんある。身近な企業を例に利益構造を学び、ビジネスとお金のセンスを磨いていこう。

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連載第4回:家賃が200万円もするのにスタバがもうかる理由

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 このお店の前を通らない日はないと言っても過言ではなく、今や日本全国に約1300店舗を展開をしているスターバックスコーヒー。皆さんは日頃から駅前などの一等地に展開しているスタバを見て「なぜ1杯300〜400円のコーヒー店がこんな家賃の高い場所に出店できるんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?

 今回はそんな皆さんの疑問に応えていきたいと思います。スターバックスコーヒージャパンは2015年に上場廃止となっていますので、それ以前の決算資料などからスタバの強さを見ていきます。

photo スタバはなぜ家賃の高いところに出店できるの?

飲食店を分析するスキーム

 まず飲食店の経営分析を行う上では「FL比率」という指標が重要になります。Fは「Food cost」の頭文字で売上原価(食材費)という意味、Lは「Labor cost」の頭文字で人件費を意味します。つまりFL比率とは原価率+人件費率の合計となります。

 一般的に飲食店では売上高に対してFL比率で60%以内、さらに家賃も含めたFLRコスト比率(Rは「Rent」で賃料)で70%以内に収めるというのが重要とされています。さらにFL比率を55%以内に抑えられている業態はかなり優れたビジネスモデルといえます。もちろんこれらの指標は業態や出店場所などによって変わりますので、あくまでも一つの経営指標として捉えてください。

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