年俸4億円を“持ち逃げ”……松坂大輔に生じる「説明責任」:赤坂8丁目発 スポーツ246(1/4 ページ)
ソフトバンク・松坂大輔投手が「残念な人」になってしまった。右肩関節の手術が終わると、日本を離れて「ハイ、サヨウナラ」。年俸をもらっている「プロ」なのだから、メディアを通じてファンに説明する責務があるのでは……!?
臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:
国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。
野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2013年第3回まで全大会)やサッカーW杯(1998年・フランス、2002年・日韓共催、2006年・ドイツ)、五輪(2004年アテネ、2008年北京)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。
とうとう「残念な人」になってしまった。ソフトバンク・松坂大輔投手のことである。8月18日に関東地方の病院で右肩内視鏡手術を受け、同26日に退院したことを球団側が発表。手術では右肩関節の「関節唇および腱板クリーニング術」などが施され、実戦復帰まで6カ月を要する見込みという。これにより今季は一度も一軍登板がないままシーズンを終えることになった。
米大リーグから9年ぶりに日本球界に復帰したものの、4月2日に右肩の筋肉疲労が判明。ようやく5月20日に2軍戦ながら公式戦初マウンドを踏んだが、6回から登板して2イニングを2安打1失点とパッとしなかった。結局、公式戦登板はこの二軍戦1度のみ。それ以降は2度目の二軍戦登板直前に異常を訴えて出場を回避してからはブルペンでの投球すらできなくなっていた。
松坂については、これまでも何度か当コラムで題材として取り上げている。すでにとっくに見切っていた人も多い中、そのたびに基本的には厳しいながらもエールを送ってきたつもりだが、その我慢も残念ながら限界だ。本人にヤル気が芽生えて復活することを信じ、今まで配慮してあえて明かさなかった話も含め今回はより厳しいトーンで進めていきたい。
関連記事
- 新天地でも“転校生”ではない、イチローのハイレベルな「EQ」
メジャー15年目のシーズンを迎えたイチロー選手は、今季から新チームに合流。新天地なので苦労するのでは? と思いきや、チームメートと楽しそうに会話をしている。“転校生”のような立場なのに、なぜすぐにチームに溶け込むことができたのか。 - “ハンカチ王子”斎藤佑樹の人気はなぜ凋落したのか
かつて“ハンカチ王子”として脚光を浴びた日本ハム・斎藤佑樹投手の人気が凋落している。成績がパッとしないから仕方がない部分もあるが、なぜKYな言動を繰り返すのか。その裏にあるのは……。 - “給料泥棒”が続く、松坂大輔に残された引退までのタイムリミット
日本球界に復帰した、元メジャーリーガーの松坂大輔投手が苦しんでいる。開幕して2カ月以上が経過したが、公式戦一軍マウンドにはいまだ立てていない。周囲からはそろそろ“結論”を出すころではないか、といった声も聞こえてくる。 - 裸一貫で9年ぶり 日本復帰を決意した松坂大輔の“家庭事情”
かつて「怪物」と呼ばれたメジャー・リーガーの松坂大輔が、日本球界に復帰する。福岡ソフトバンクホークスと3年総額12億円+出来高払いという巨額契約を結んだが、松坂は活躍することができるのだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.