おでんの「大根」が一番おいしいのは? ローソンがとにかく面白い:新連載・ノッている会社は、ここまでやっている!(1/6 ページ)
消費構造の変化、情報化の進展、かつてないグローバル化……。ますますビジネスが難しさを増す中、ユーザーから変わらぬ高い支持を得ている企業は一体何をしているのか。5社の取り組みを紹介する。第1回はローソン。
「冬のコンビニ」で連想するものといえば、真っ先に思い浮かぶのが、あったかい「おでん」だろう。ホクホクアツアツのあの味わいを、楽しみにしている人も多いはず。中でも人気メニューのひとつが大根だが、コンビニ通の間で、ひそかに語られるうわさがある。
「おでんの大根が一番うまいのは、ローソンではないか」
味覚には好みがあるので、その真偽を確かめるのはなかなか難しいが、その裏付けかもしれない、という話を、実は取材で教えてもらった。鮮度の高さだ。
ローソンのおでんの大根。さて、あれはいつ収穫されたものが店頭に並んでいるのか。大根は、大部分が鳥取の大山山麓の広大な畑で作られているが、驚くべきことに、収穫してからわずか1時間以内に工場に運ばれ、すぐに加工が行われるという。そのまま大きな水槽で洗浄されると、刃のついた筒の中を通して直径6センチにそろえられ、厚さ3センチにカットされていく。大根のサイズがきれいにそろっているのは、そのためだ。
そしてこれを調味液とともにパッキングして加熱殺菌。これだけで、パックの中で味がしみてやわらかくなり、7割程度の味がつくという。ここまでの所用時間は、なんと8時間ほど。朝、畑で抜いた大根は、夕方にはおでんになっているのだ。そしてそのまま全国の店舗に出荷される。ピーク時には、1日10万個が鳥取発で運ばれるという。大根がおいしいのは、穫れたてで調理された鮮度に秘密があったのだ。
どうしてこれほどの鮮度保持が可能なのか。それは、大根を作っている畑が、ローソンの自社農場だからである。正確には農家との共同出資。それが全国23のローソンファームだ。ローソンは、自分たちで野菜を作っているのだ。
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