入社3年目「社長」になれる! とある会社が就活生に“約束”(1/2 ページ)
入社3年目に「社長就任」を約束している会社があることをご存じだろうか。コンサルティング会社の「シェイク」である。どんな仕組みなのか、同社の副社長に話を聞いたところ……。
「どうせ働くのであれば、将来は『社長』をやってみたいなあ」と考えている就活生もいるだろう。しかし、社会人の先輩から言わせてもらうと、世の中それほど甘くはない。社長どころか、これからの時代は「部長」「課長」になるのも難しくなると言われている。
いきなり夢も希望もない話から入ってしまったが、それほど悲観することもない。入社して3年目の4月に「社長就任」を約束している企業がある。コンサルティング会社の「シェイク」だ。
同社は2017年度の新卒採用より、あまり聞きなれない「社長確約型採用」というものを開始。どういった仕組みかというと、採用された新入社員は、入社してからの2年間“修業”を積んで、3年目に採用支援事業を行う会社を立ち上げ、晴れて「社長」に就任するという流れだ。
「本当に社長になれるの? いい人材を採用をするために、聞こえがいいことを言ってるだけじゃないの?」と思われたかもしれないので、同社に確認してみた。シェイクの上林周平副社長に聞いたところ「私たちは人材育成を支援している会社なので『自社の若手を育てることができませんでした……』という言い訳はできません。当社の“育成力”にかけて、採用した人には必ず社長になってもらいます」とのこと。
気になるのは、入社後2年間の修業期間だ。どんなことをするのか尋ねてみたところ「会社はどんな課題を抱えているのか。その課題を解決するためのチカラを身につけてもらいます」という答えが返ってきた。課題を解決するためのチカラ……と言われてもピンとこない人も多いと思うので、「例えば」の話をしよう。一例を挙げると、とある会社は離職率が高い。この問題をなんとかしなければいけない、という課題が与えられる。なぜ離職率が高いのか、どこに問題があるのかを見つけ出し、解決方法を探していかなければいけないそうだ。
ただ、ここで注意が必要だ。「離職率が高いんだったら、給料を上げればいいのでは? そうすれば辞める人は少なくなるはず」といった方法はなし。組織風土に問題があるのではあれば、それをどのようにして変えていくのか。若手社員が未来の自分をイメージできるような職場にしなければいけないそうだ。
このように、修業期間はできるだけ多くの現場を経験して、社長になるための“帝王学”を学んでいく予定だという。
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