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創薬ベンチャーのアキュセラ、5日連続ストップ安 1日で41%下落
5月31日午後の株式市場で、米創薬ベンチャー企業のアキュセラが5日連続ストップ安となった。開発中の治療薬「エミクススタト」の臨床結果の公表前後から株価が下落し続けている。
5月31日の株式市場で、創薬ベンチャーのアキュセラ(東証マザーズ)が寄らずの5日連続ストップ安(値幅制限の下限)に。東証が値幅制限を拡大したこともあり、前日比マイナス1400円(-41.3%)の1990円と、全市場で1位の下落率となった。同社は開発中の新薬に期待が集まり急騰していたが、試験の結果「統計学的有意差を示せなかった」と公表。大量の売り注文が殺到しているが、買い手がつかず場中に取引が成立しない状態が続いている。
アキュセラは新薬への期待から上昇傾向にあり、25日午前には年初来最高値の7700円となったが、一転、その日の午後にはストップ安の5790円と急落。試験結果を公表する前日だったため、インサイダー取引を疑う声が上がっている。一部報道によると、日本取引所グループの自主規制法人が、インサイダー取引の可能性があるとして調査を始めたという。
第2位株主のSBIホールディングスは、「新薬の臨床試験結果は発表時に初めて知り、公表の前後に株式売買は行っていない」と30日に発表した。
過去、光通信(東証1部)が2000年3月31日から4月27日まで20営業日連続でストップ安を記録したことがある。この際は7万円台から1万円台まで暴落した。これ以降、3日連続でストップ安/ストップ高が続いた場合、値幅制限が2倍に拡大される措置が追加された。
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