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ホンダ、充填圧力高めた小型水素ステーション設置 FCVの走行可能距離を750キロに
ホンダは充填圧力70Mパスカルの高圧水電解型水素製造設備「70MPa スマート水素ステーション」の実証実験を開始したと発表。
ホンダは10月24日、充填(じゅうてん)圧力70メガパスカルの水素製造設備「70MPa スマート水素ステーション(70MPa SHS)」を東京都江東区青海に設置し、実証実験を開始したと発表した。
スマート水素ステーション(SHS)は、独自開発の高圧水電解システムを採用した小型の水素製造・供給設備。圧縮機を使用せずに水素を製造できる。2014年から充填圧力35MパスカルのSHSの設置を進めており、現在までに全国の公共施設など10カ所で運用を開始している。
70MPa SHSは、本体の床面積を従来型より1平方メートル小さい約6平方メートルに小型化した。製造圧力は77Mパスカルで、24時間で最大2.5キロの水素を製造可能。製造した水素約18キロを貯蔵できる。
充填圧力を70Mパスカルに高めたことで、3月に発売した燃料電池車(FCV)「クラリティ・フューエル・セル」に満充填できるようになった。1回の充填で約750キロ走行できる。従来型のSHSは充填圧力が低いため、1回の充填で走行できる距離は250〜300キロだという。
実証実験では、太陽光発電によるエネルギーで水素を製造する設備の運用効果を実証する。70MPa SHS、FCV、外部給電器を運用することで、二酸化炭素削減効果や、緊急時に使用できる移動可能な発電設備としての実用性を検証する。
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