すしチェーン「かっぱ寿司」を展開するカッパ・クリエイトは2月10日、2017年3月期の連結業績予想を下方修正し、これまで11億円の黒字としていた最終損益が一転、59億円の赤字に転落する見通しだと発表した。
収益性が低下した105店舗について減損を実施し、13億円の損失を計上。繰延税金資産も全額取り崩すため。
売上高は前回予想から38億円減の788億円にとどまる(前期実績は803億円)。消費者の選別志向が進む中特色を打ち出せず、客数が減少。廃棄ロスと人件費の上昇でコストがかさんだ。昨年10月に打ち出したリブランディングは一時的な効果はあったものの、投入した広告宣伝コストなどを回収するほどの収益改善につながっていないという。
来期に向け、不採算店舗の減損を断行するとともに、繰延税金資産の取り崩しで「経営上の不確定要素を排除」し、「事業構造改革を速やかに行うための前向きな処理」だとしている。
これを受け、親会社のコロワイドも17年3月期の連結最終損益が19億円の赤字に転落する見通し(従来予想は23億円の黒字)。
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