ネットを遮断された「英語圏」の地域は、どうなったのか:世界を読み解くニュース・サロン(1/4 ページ)
突然「インターネット」が使えなくなったらどうなるか? SNSやメールが使えなくなるだけでなく、金融や医療機関などでも大きな支障が出るはずだ。考えただけでも恐ろしいのに、実際に使えなくなった国がある。アフリカのカメルーンだ。どのような混乱が起きたかというと……。
世界を読み解くニュース・サロン:
今知るべき国際情勢ニュースをピックアップし、少し斜めから分かりやすく解説。国際情勢などというと堅苦しく遠い世界の出来事という印象があるが、ますますグローバル化する世界では、外交から政治、スポーツやエンタメまでが複雑に絡み合い、日本をも巻き込んだ世界秩序を形成している。
欧州ではかつて知的な社交場を“サロン”と呼んだが、これを読めば国際ニュースを読み解くためのさまざまな側面が見えて来るサロン的なコラムを目指す。
私たちの生活に「インターネット」は欠かせなくなった――。
6月13日、内閣府が調査した2017年版「子供・若者白書」が閣議決定され、その内容が話題になった(参照リンク)。調査は2016年12月に15〜29歳までの男女6000人を対象に行われ、「若者にとっての人とのつながり」が白書の巻頭で特集されている。
この調査では、若者の62.1%がネット空間を自分の居場所だと考えていることが分かったという。学校が自分の居場所だと答えた人は49.2%で、職場と答えたのが39.2%、地域が58.5%だったことを踏まえると、若者の多くが実社会よりもネット上につながりを感じているようだ。
ただネットは、SNSをはじめ匿名で利用できるバーチャルな空間まで、使い方は多岐にわたる。ざっくりとひとくくりにすると回答者の意図を見誤りそうな調査ではあるが、いずれにせよ人類の生活にネット空間の存在が欠かせないものになりつつあることは確かだろう。
そんなネットが、今、私たちの生活から突然消えてしまったらいったいどうなってしまうのだろうか。いきなり使えなくなることを想像したら……一度知った便利さを捨てるのは容易なことではないはずだ。
実は最近、約3カ月にわたって特定地域でネットが使えなくなったとして、世界的なニュースになっていた国があった。アフリカ中部のカメルーンである。スマホの普及などでネットの利用が広がっているこの地域は、いったいどんな状況に陥ったのか。
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