連載
だから、総合格闘技「RIZIN」の視聴率は低迷した:赤坂8丁目発 スポーツ246(3/4 ページ)
フジテレビが放送した総合格闘技イベント「RIZIN」の視聴率が6.3%にとどまった。フジテレビは「健闘した」とアピールしたが、本当にこの数字に満足しているのだろうか。視聴率が低迷した原因は、やはり……。
今のサーカス路線は崩せない
RIZINの事情に詳しい、ある男性はこのように語った。
「RIZINの中継は今のようなスタイルのままだと大幅な視聴率向上などまず期待できない。出場選手の家族がタレントであることばかり強調したり、昔は有名で強かったものの今は全盛期をとうに過ぎている選手を無理矢理リングに呼んでみたり。色物の連発ではいい加減、意図を見透かされて視聴者も離れていく。
ただフジテレビは視聴率獲得に必死になっているから、客寄せパンダの要素を作り上げなければコア層以外の一般視聴者からの数字は取れないと踏んでいるから、そう簡単に今のサーカス路線は崩せない。
RIZINの運営側も本音としては純粋に試合だけで客を集め、中継の視聴率も稼ぎたい。でも米国を拠点とするUFCなど資金力豊富な超一流のMMA大会に一流選手のほとんどを奪われ、オファーをかけようにも強豪選手は見向きもしてくれない。
だから中継契約を結ぶフジテレビの意向にはNOと言えないところに、RIZIN側の弱さがある。先日の大会もさいたまスーパーアリーナに1万7730人が集まったというが、過去の大会で招待券のばら撒きが話題になっていることを考えれば今大会も怪しい」
本来ならば規模の大きいRIZINは日本のMMA人気を再燃できる可能性を持つ大会となるはずだが、こうした複雑なマイナス要素が絡み合って、かつてのPRIDEやK-1のようなムーブメントは引き起こせずにいる。
関連記事
- 上西議員のツイート、海外メディアの幹部が驚いた2つのこと
上西小百合議員のツイートが、炎上商法ではないかと疑念を向けられ、世間から大きなひんしゅくを買っている。サッカーJ1リーグ、浦和レッズのサポーターと激しい火花を散らし合ったわけだが、海外メディアの幹部はこの事態をどのように見ているのか。 - ボロボロになりながらも、引退しない松坂大輔の末路
かつて日米を沸かせた怪物伝説も、とうとう終焉の危機を迎えてしまった。福岡ソフトバンクスホークスの松坂大輔投手である。移籍2年目にして最後の最後でチャンスを与えられたが、結果は……。 - 野球評論家の張本勲氏は、なぜ失言を繰り返すのか
人気情報番組『サンデーモーニング』に出演している野球評論家・張本勲氏のコメントが、ネット上でしばしば“炎上”する。現役時代の張本氏は偉大な選手だったのに、なぜ失言を繰り返すのか。スポーツライターの臼北氏が分析したところ……。 - スポーツ界で“オレ様”が減っている、なるほどな理由
結果を出す人と、出せない人にどのような違いがあるのか。オリンピック4大会に出場し、4つのメダルを獲得した、水泳の松田丈志さんに話を聞いたところ「周囲から応援される人は結果を出しやすい」という。どういう意味か。話を聞いたところ……。 - なぜ浅田真央が好かれ、安藤美姫は嫌われたのか
女子フィギュア界の国民的ヒロイン・浅田真央選手が引退を表明した。多くのマスコミが大々的に報じ、その影響力の高さを改めて証明する形になったが、もうひとりの存在を忘れてはいけない。安藤美姫さんだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.