東芝は8月10日、提出期限から1カ月以上遅れて2016年度の有価証券報告書(有報)を提出した。16年度の連結決算は売上高が4兆8708億円、営業利益が2255億円、最終損益が9657億円の赤字だった。
ただ、監査を担ったPwCあらた有限責任監査法人は、有報について「限定付き適正」との監査意見を表明している。
東芝が併せて発表した17年度第1四半期(4〜6月)の連結決算は、売上高が前年同期比8.2%増の1兆1436億円、営業損益が492.8%増の966億9000万円の黒字、純損益が36.9%減の503億2600万円の黒字だった。
スマホ需要の高まりなどにより、主力のストレージ&デバイスソリューションの売上高が22.8%増の4564億円、営業利益は333.3%増の1043億円と好調だったことが影響した。
17年6月末現在の債務超過額は5043億円で、16年度末から486億円減少した。
東芝は、16年度決算の開示が遅れた理由について「連結子会社であったWECグループに関する調査手続きに時間を要したため」と説明。「今後の決算の開示については、決算期末後45日以内に実施するよう取り組んでいく」としている。
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