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19年ぶり日本シリーズ進出ベイスターズ DeNAへの貢献は?平均観客動員数は過去最高を更新

19年ぶりに日本シリーズに進出した横浜DeNAベイスターズ。球団の好調はDeNAにどのような影響があったのだろうか。

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 19年ぶりに日本シリーズに進出した横浜DeNAベイスターズ。球団の好調は、運営会社のDeNAにどのような影響を及ぼしたのだろうか――。DeNAが11月9日に発表した2018年3月期第2四半期(17年4〜9月)の連結業績は、売上高733億円(前年同期比4.2%減)、営業利益136億円(10.3%減)、純利益103億円(7.9%減)。主力のゲーム事業の減収が響く中、スポーツ事業が支えた。


DeNAを支える柱になりつつあるゲーム事業

 スポーツ事業の売上高は124億円(6.5%増)、セグメント利益は44億円(10.3%増)。横浜DeNAベイスターズ主催試合の平均観客動員数は過去最高の2万7880人を記録した。稼働率は96.2%と非常に高く、ほとんどの試合が満席状態だという。

 「横浜DeNAベイスターズは19年ぶりに日本シリーズに進出。日本一にはなれなかったが、非常にいいゲームだった。CS(クライマックスシリーズ)には2年連続の進出で、着実にチーム力がアップしてきている。16年に横浜スタジアムのTOB(株式公開買い付け)を行ったことで、球団・球場の一体経営や経営努力が実現している」(DeNA守安功社長)

 TOB以前にあたる15年は、入場料収入に依存した収益構造になってきた。しかし現在はスポンサー収入やグッズ・飲食収入が拡大し、「安定した事業になってきている」(守安社長)という。


観客動員数は過去最高を更新。スポンサー収入やグッズ・飲食収入も拡大している

 しかし、下半期の業績予想は「プロ野球のオフシーズンに該当するため、売上収益は限定的」と見込む。10〜11月のCSや日本シリーズの影響に期待したいところだが、「CSは3位で進出したため、横浜スタジアムでの開催はできなかった。また、日本シリーズは通常の主催試合と違い、日本野球機構(NPB)が主催となるため、そこまで大きなポジティブファクターではない」(守安社長)としている。

「どうぶつの森」期待の下半期

 ゲーム事業は、国内のブラウザタイトルにおけるユーザー消費額の減少から減収へ。しかし、スマートフォン向けアプリは好調だ。「逆転オセロニア」は、オリジナルIP(知的財産)もので初めて、月間売り上げ10億円を突破するタイトルに成長。任天堂との協業タイトルである「Super Mario Run」と「Fire Emblem Heroes」は、海外で成長している。

スマートフォン向けゲームアプリは好調

 期待が集まるのは、国内で11月下旬リリース予定の「どうぶつの森 ポケットキャンプ」。人気のIP「どうぶつの森」最新作で、基本は無料でプレイでき、ゲームの進行を速くする課金(時短系課金)のシステムを採用している。オーストラリアでは10月25日に配信が始まっており、世界41カ国に配信を予定。「どうぶつの森の世界観がキッチリ表現されている」(守安社長)と、自信作に仕上がっているようだ。


「どうぶつの森」新作に期待が集まる

 18年3月期第3四半期(17年4〜12月)の業績予想は、売上高1066億円(1.9%減)、営業利益168億円(10.0%減)、純利益129億円(55.2%減)を見込む。前年同期には海外子会社の解散・清算により純利益が押し上がっていたが、18年3月期にはこうした一時期的な発生を見込んでいないとしている。

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