ワークライフバランス満足度、契約・派遣社員が正社員を上回る 最下位は「フリーランス」:働きに見合った報酬を
エン・ジャパンが、雇用形態別にワークライフバランスへの満足度を調査した。その結果、契約社員・派遣社員が正社員を上回っていた。最下位はフリーランスで、生活と仕事のバランスを保つのが難しいことがうかがえた。
仕事とプライベートの調和を指す「ワークライフバランス」への満足度を雇用形態別に聞いた結果、「良い」と答えた人の割合が最多だったのは「契約社員」(35%)、次いで「派遣社員」(29%)で、「正社員」(23%)を上回った――。人材会社エン・ジャパンがこんな調査結果を発表した。
「フリーランス」の満足度は最も低い19%で、生活と仕事のバランスを保つのが難しい実態がうかがえた。「どちらでもない」(61%)という人も多かった。
営業日当たりの平均勤務時間は、正社員は「8時間以上9時間未満」(39%)が最多。契約社員は「7時間以上8時間未満」(36%)、派遣社員は「7時間以上8時間未満」(43%)が最も多かった。
フリーランスは「4時間未満」(25%)がトップだったが、「週に6日以上勤務している」(18%)という層も存在した。
改善策は「働きに見合った報酬を」
「ワークライフバランスが悪い」と答えた人に改善策を聞いたところ、全ての雇用形態で「働きに見合った報酬を得たい」(正社員:74%、派遣社員:57%、契約社員:68%、フリーランス:57%)がトップ。「働く時間・日数を適正にしたい」「やりがいを感じられる仕事を選びたい」「家庭の仕事の負担を軽減したい」といった声も多かった。
「もし転職する場合は、ワークライフバランスを考慮して仕事を選ぶか」という問いに対し、「考慮する」と答えた人は全体の91%。「資格取得のための時間を確保したい」「心身に余裕がないと、家族関係にも影響が出てしまう」などの声が挙がった。
適切な勤務時間の中で働き、私生活が充実すれば、仕事の効率も上がる――という考えを持つ人も多く、回答者からは「休みが来れば趣味に打ち込んだり、お金をかけたりできると思うと普段の仕事にもやる気が出てくる」などの意見が出た。
調査は2018年11月29日〜12月26日にかけてインターネット上で実施。同社のサービス「エン派遣」のユーザー1112人に意見を聞いた。
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