BenQの主力製品の1つであるDLPプロジェクターでは、投写距離の短いSTシリーズを拡充していくが、一方、小型化しやすいというDLPの特性を生かして、ビデオカメラにプロジェクターを組み込んだユニークな製品「DV S11」も登場している。同社スタッフの話によると、プロジェクターの最大投影サイズは40型程度。投影される映像は背面のタッチパネル液晶にも表示され、再生/停止などを指で操作できる。なお、プロジェクター使用時のバッテリー駆動時間は1時間ほどになる。同種のコンセプトを持つ製品ではニコンがデジタルカメラ「COOLPIX S1100pj」を発表しているが、フルHD動画撮影が可能なビデオカメラとしてはピコプロジェクターの内蔵は世界で初めてだ。価格は249米ドル、9月から中国で先行発売される。
ここで紹介した以外にも多くの新製品が登場した「GLOBAL DISTRIBUTORS' MEETING 2010,TAIWAN」。大型テレビから光学メディア、果てはソーラーパネルまで幅広い製品を扱うBenQだが、「日本ではファーストステップ。まだまだチャレンジャーの段階」(マーティン・モーレ氏)と語るように、主力製品をディスプレイとプロジェクターに絞っている。「ただ、BenQはグループにAU Optronicsがあり、自分たちで液晶ディスプレイを作れるのが強みです。このため、新しい技術を盛り込んだ製品をいち早く市場に投入できるのです。これまで日本では、24型ワイドサイズでHDMI端子を搭載したモデルを初めて投入し、その後の24型クラスで一定の地位を築きました。また、最近ではLEDバックライト液晶ディスプレイでも好調です。そして今回、VA LED液晶を日本でも展開していきます。これからも日本にマッチした製品を選択し、リソースを集中してBenQの認知を広げていきたいと思っています」(マーティン・モーレ氏)。
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