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2004/04/30 22:00 更新
dev Java
特集:第1回 いまから始めるEclipse−Windows、Linux対応機能ガイド (7/11)
開発への第一歩、Javaプロジェクトの作成
それでは実際にEclipseを使ってJavaアプリケーションの開発を行う手順を解説していこう。
EcilpseでのJavaアプリケーション開発は、他のIDEと同様にプロジェクト単位で管理される。新規にプロジェクトを作成するには「ファイル」→「新規」→「プロジェクト」を選択するか、パッケージ・エクスプローラービューやナビゲータービューにて右クリックをし、コンテキストメニューから「新規」→「プロジェクト」を選択する。新規プロジェクトウィンドウから「Java」→「Java プロジェクト」と選択して次の画面へ進もう。
ここでは、「プロジェクト名」を「HelloSample」とする。また、「プロジェクト内容」では、プロジェクトを保存するワークスペースのパスを選択できるが、特に理由がない限りは「デフォルト」で問題ない。次の画面の「Java 設定」では、別プロジェクトやJARファイルをビルドパスへ追加することができる。また、「デフォルト出力フォルダー」のパスを「HelloSample/bin」と設定しておくと、ソースファイルとクラスファイルの出力先が分けられるので分かりやすい。
これでプロジェクトの作成は完了である。また、Javaプロジェクトは「Javaパースペクティブ」に関連付けられている。そのため、別のパースペクティブを使用している時には、そちらに切り替えるかどうかの確認がある。
開発によってはベンダなどから提供されているライブラリを使用する場合があると思う。そのような時にはプロジェクトからライブラリを利用できるように設定する必要がある。この時、Eclipseでは2通りの設定方法がある。ひとつは参照だけにとどめておき、デプロイ時にはライブラリを含めない方法。もうひとつは、プロジェクトにライブラリをインポートし、デプロイ時にJARファイルも含める方法である。
前者の手順としては、対象プロジェクトのコンテキストメニューから「プロパティー」を選択することでプロジェクトのプロパティウィンドウを表示する。カテゴリから「Java のビルド・パス」を選択し、「ライブラリー」タブをクリックすればよい。後は「外部 JAR の追加」から必要なライブラリを指定することで利用できる。この設定は新規にプロジェクトを作成する際にも行うことができる。
後者は、コンテキストメニューから「インポート」を選択し、インポートウィンドウの「インポート・ソースの選択」にて「ファイル・システム」を選べばよい。これでプロジェクトのフォルダ内にファイルを複製することができる。後は先ほどと同じ手順で、インポートしたファイルをビルドパスに追加することによりライブラリを利用できるようになる。
クラスの作成
続いてクラスの作成に入ろう。Eclipseではクラスの作成にウィザード的な要素を用いることで、簡単にクラスの雛型を作ることができる。ここからはJavaパースペクティブとパッケージ・エクスプローラーを使用していることを前提とし、作業を進める。
パッケージ・エクスプローラーに表示されているプロジェクトのコンテキストメニューから「新規」→「クラス」を選択する。Java クラス作成ウィンドウが表示されたと思う。今回は「パッケージ」、「スーパークラス」、「インターフェース」、「修飾子」を特に指定しないが、規模が大きくなるにつれて、こういった記述の必要性が高くなっていく。それに伴って開発者の負担は大きくなってくるだろう。こういった作業を簡略化できるのはIDEの大きなメリットだ。
「名前(M)」は「HelloClass」としておく。また、「メソッド・スタブ」にチェックを入れることにより、mainメソッドやスーパークラスのコンストラクタ、抽象メソッドの雛形を自動で生成してくれる。今回はmainメソッドにチェックを入れておこう。なお、クラス作成時に自動的に挿入されるコメントについては、設定ウィンドウのカテゴリから「Java」→「コード生成」を選択し、「コードとコメント」タブを選ぶことで編集することができる。
また、開発においてはパッケージ単位でクラスを管理する必要が出てくるだろう。パッケージの作成については対象プロジェクトのコンテキストメニューから「新規」→「パッケージ」を選択すればよい。既存のクラスを新しいパッケージに移動する際には、パッケージ・エクスプローラー上でクラスファイルをパッケージにドラッグ アンド ドロップするだけでよい。これで自動的に、ソースコードにパッケージ宣言が追加され、参照先のインポート宣言が書き換えられる。
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[萩原 充,ITmedia]
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