大切なデータを災害から守るDRサイトという選択データを圧縮しWAN経由で安全な遠隔地サイトに転送

情報サービス産業の創成期から業界のリーディングカンパニーとして成長を続ける東芝情報システム。同社では、全社基幹システムの災害対策を見据え、データドメインの製品を導入した、ディザスタリカバリサイトを構築した。同社情報システム部エンジニアの峯岸孝氏とSIソリューション営業事業部営業第六部 課長代理の藤井文治氏に導入のビジョンを聞く。

» 2007年03月26日 00時00分 公開
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 東芝情報システム株式会社(以下、東芝情報システム)は、東京エレクトロン デバイス(以下、TED)が取り扱うデータドメイン社製品の販売パートナー。ここでは、東芝情報システムが同社のディザスタリカバリサイト(以下、DRサイト)構築に向け、社内システム用として「データドメイン・アプライアンスシリーズ」を採用したケースを紹介する。

バックアップデータ管理用にDRサイトを構築

photo 東芝情報システム株式会社 本社

 東芝情報システムの基幹システムの開発から運用まで携わっているのが、同社の情報システム部。そのミッションの1つが、社内システムのセキュリティレベルを上げるために、既存システムに障害が起きても速やかに復旧でき、事業を継続できる体制を作ること。今回のDRサイト構築にあたり、同社情報システム部エンジニア 峯岸孝氏は次のように語る。

 「今のシステム稼働中、地震や火事など、突然の災害が起きた場合にどう対応できるのか。日々の大切なバックアップデータをいかに保存していくかという検討の結果、遠隔地にもっていくDRサイトという形がいちばん理想的と判断し、今回のシステム構築に至りました」

 そこで同社情報システム部では、社内のSI事業部を含めた何社かの提案を公平に比較検討。その結果、社内提案が最も優れていると判断、TEDの提供するデータドメイン・アプライアンスシリーズを含むソリューションの採用を決定した。


データドメインで安全確実なデータ転送、VMwareとの連携で効率的なデータ統合

photo 東芝情報システム株式会社
SIソリューション営業事業部
営業第六部 課長代理
藤井文治氏

 今回のDRサイト構築にあたって、システム提案を担当した同社SIソリューション営業事業部 営業第六部 課長代理 藤井文治氏は、「段階的な構築ステップを踏んだ」と切り出した。

 「まずはじめに、DRサイトとして位置付けた九州支店へ、日々バックアップしたデータをネットワークで転送することが第一段階です。そこで提案したのがデータドメイン・アプライアンスシリーズのDD410でした。同製品が備えているバックアップデータ容量を大幅に圧縮する容量最適化(COS)技術に加え、バックアップデータをWAN経由で安全な遠隔地サイトに転送するWANヴォルティング機能によって、スムーズなデータ転送が実現できます。続いて、分散しているバックアップデータは、ネットボルトVMwareの仮想テープライブラリ機能を利用して統合を図りました」

 今回の提案では、バックアップの効率を上げながら、九州支店にデータを待機させ、かつ九州側でその代替システムを立ち上げるところまでを実行した。ただし、代替システムを立ち上げるには、すでにハードウェアが入手不可能なレガシーシステムなどをいかに対応させるかという課題もあったという。それをクリアするために、九州側でVMwareのESXサーバを1台立て、その中に仮想ホストを構築した上で、ERPなどのアプリケーションシステムに実際リストアし、稼働するかどうかの検証が行われた。

 当初、バックアップデータを遠隔地へリプリケーションするということは、バンド幅と時間の問題を考えると難しいと思われていた。

 「実際、データドメイン以外ではデータ転送することは実現不可能です。今回の提案では、九州にデータを転送し、日々のバックアップデータを最短で安全に送ることを実証したことにより、社内評価が得られたのは大きな成果と言えます」(藤井氏)


photo 災害対策システムの構成図

転送データを最小化するデータドメイン・アプライアンスシリーズの特筆する機能

photo 東芝情報システム株式会社
情報システム部 エンジニア
峯岸孝氏

 システムプロジェクトが立ち上がったのが、2005年10月。DRサイトといっても、同社の各事業部のデータ量を合わせると膨大なものとなる。そこで、まずはリスク値の高いデータをターゲットにして、システム構築が始まった。そして、DRサイト構築に必要不可欠となったプロダクトがデータドメイン・アプライアンスシリーズのDD410だった。

 「DD410はその圧縮技術に加えて、データ修正したブロックのみがリプリケーションされる機能などもあるため、容量や転送データの最小化が図れます。実際、当初思っていた以上にデータ量が小さくなったことには驚きました。他社からの提案では、「テープで吸い上げて郵送したらどうだろうか? 毎日テープを郵送すれば、ある時点で届いたものの最新データが復旧できる」というような話がありましたが、ネットワークでデータ転送するのとは比べ物になりません。そのニーズに唯一応えてくれたのが、DD410だったのです」(峯岸氏)


DD410における2回目以降のフルバックアップにおける圧縮率
バックアップデータ容量 227Gバイト
DD410上の消費容量 27Gバイト
圧縮率 8.4倍

 こうして、遠隔地に設けたDRサイトが構築され、稼働を始めたのが2006年12月。現在、優先度の高い1テラバイト程度のバックアップデータをDD410で日次転送している。

 「稼働して間もないため、運用までしっかり回せているかどうか、まだ検討の余地はあります。ただ、現状のシステムについては、当初考えていたより問題が出ておらず、うれしい結果だと判断しています」(峯岸氏)

 リスクを回避するところから始まった東芝情報システムのDRサイト。同社は2006年12月にISMS認証を取得。今回のDRサイト構築は、まさにその点にうまく結び付き、非常にいいタイミングだったと言う峯岸氏。今後の抱負を次のように述べる。

 「プロジェクト立ち上げからここまで大きなトラブルもなく、ひとまず安心感を持って臨んでいますが、今後は事業継続計画で高まるサービスレベルに対応できるようにバージョンアップしていきたいと考えています」

 企業の基幹システムをさまざまな災害から守るべく、これからますます対応が迫られる災害対策。今回の東芝情報システムの事例は、日々のデータのバックアップを遠隔地に転送して隔離しておくというDRサイト構築の成功例である。このソリューションには、核となるデータドメイン製品の力が不可欠であったことは言うまでもない。

ホワイトペーパーダウンロード

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「データドメイン・アプライアンスシリーズ」へのお問い合わせ先

東芝情報システム株式会社 SIソリューション営業事業部
Tel : 044-246-8210
e-Mail : fumiharu.fujii@tjsys.co.jp


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提供:東京エレクトロン デバイス株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2007年4月25日