コンテンツ充実の秘けつは“運用のアウトソース”にアイル 読売・日本テレビ文化センター事例

情報提供で強力なツールとなるWebサイトの運用。膨大な情報を扱いつつ、ユーザーニーズに応えた検索性を実現。読売・日本テレビ文化センターは、1万を超えるカルチャースクール情報を扱うサイトを持つ。限られた運用体制の中で膨大な情報をどのように整理していくべきか? 同社の試みはホスティングが強力なツールとなることを裏付けてくれる。

» 2007年08月23日 00時00分 公開
[PR/ITmedia]
PR

 「読売・日本テレビ文化センター」は、読売新聞東京本社が経営するカルチャーセンター。現在は、首都圏に19の直営のセンターと、4つのフランチャイズセンターを持つ。運営する教室は、3か月単位、年間4期開催され、講座数は約1万講座に及ぶ規模だ。

 同社がGMOホスティング&セキュリティのホスティングブランド「アイル」を使い始めたのは、2003年にさかのぼる。

 「当初は独自にサーバを構築していたものの、ぜい弱性を狙うような攻撃が増え、そのための対策作業に追われる毎日でした。そして運用の手間は年々増えていく傾向にあり、社内運用は得策ではないと判断したのです。そこで複数社のホスティングブランドを比較、検討した結果、ドメイン取得ブランドでも取り引きがあったことも理由の1つになり、ホスティングブランドとして評価の高いアイルを選択したのです」(経営計画室・須原利昌室次長)

システム開発の経験をもとに同社のサイト運用全般にかかわることになった経営計画室・須原利昌室次長

 アイルの共用サーバの利用を開始したところ、それまで問題となっていたサーバへの攻撃に対する対策の必要がなくなり、運用の負荷が大幅に減ったという。そのため、情報配信を行う目的であるカルチャーセンター利用の顧客向けのコンテンツ制作に注力することができるようになったのだ。

これを受け2007年、同社はサーバハードウェア、 OS、 管理ツール、オプションを自由に組み合わせてカスタマイズすることができる専用サーバ「カスタムシリーズ」への移行を図る。その理由を須原室次長は次のように説明する。

 「以前から要望が多かったものです。講座を検索する機能を持たせることで膨大な数の講座を希望する人へ的確に情報を届けることができると考えていました。そのためにはroot権限を持つ必要があり、専用サーバへの移行が必須となったのです」(須原室次長)

 専用サーバへの移行の際にも、読売・日本テレビ文化センターではアイルの専用サーバを選択した。ホスティングブランドとしての実績を評価してのことであった。

PCに慣れていない中高年でも使いやすくするためには

 「Webサイトの内容は、年を追うごとに充実させるようにしています。以前の情報配信といえば、文章と写真を掲載するだけのポスター程度で十分だったかもしれません。しかし、現在ではユーザー自身が情報を調べて希望する講座を見つけ出す機能が求められるようになっています。リアルな環境でもそうですが、インターネット上でも自分で必要な情報を探し出してから受講を考えるユーザーが増えているからです」読売・日本テレビ文化センターで情報システムを担当する須原室次長は、このように分析する。

検索機能実現は、専用サーバを利用するキッカケになった。1万講座を超える情報を受講希望者へ提供するためには、縦断した検索が必要不可欠なものだったという

 現在では、Webサイトにアクセスすると、「キーワード」、「ジャンル」、「各センター」、「曜日」、「時間帯」を指定して、自分が望む講座を検索することができる。すべての項目を指定して検索するのに加え、「キーワード」と「時間帯」といった具合に、一部分だけを指定して検索することも可能だ。さまざまな視点から、自分が興味を持つ講座を探し出すことができるようになったのだ。

 このような検索機能は、他社のカルチャーセンターのWebサイトにもすでに設けられている。検索機能では後発となる読売・日本テレビ文化センターでは、より検索機能を充実させるとともに、PCに不慣れな人でも利用しやすい作り込みを意識したという。

 「当センターにおけるメインの受講者は、中高年層です。PCについてそれほど詳しい人が多くないと考え、そのためのコンテンツ作りには専用サーバで検索機能をリッチにする必要があったのです。自分自身で入力する項目はできるだけ少なくすることを心がけました。クリックを繰り返していけば、自分が望む講座を探し出すことができるようにしたのです」(経営計画室、松村登志雄氏)

 インターネットを利用すれば講座の予約まで行うことができるが、2006年の予約件数は3400件で、資料請求をした人の数は7100件。2007年6月までの実績では、予約件数が2000件、資料請求が3600件と昨年を上回る勢いになっている。しかし、講座数が現在1万あることを考えると、インターネット経由での予約、資料請求の数は全体のごく一部に過ぎないという。

 「今後は、会社でPCを利用していた団塊世代がカルチャーセンターを利用していく傾向となっていくことでしょう。このため、インターネット経由で受講を希望する人は増えていくことが想像に難くありません。ただし、カルチャーセンターというのは、同じ興味を持つ仲間作りの場でもあります。実際に足を運んで、教室の雰囲気を確かめ、講座受講を確認する利用者も多いのです。おそらく、今後もインターネットはセンターを知るための入り口の一つという存在になると考えています。そのために、より使いやすく、内容の充実したWebサイト作りを目指していきます」。(経営計画室、松村登志雄氏)

「ニーズを考えると、サイト内のコンテンツの見せ方が決まっていく。そのためには利便性を追求するための機能性実現が必要でした。専用サーバへの移行は必然的だったといえます」(経営計画室、松村登志雄氏)

利用者に安心を与えるためには安定したホスティングブランドが必要

 PCやインターネットに不慣れな中高年の利用者にとって、安心して利用できるWEBサイトを提供するためには、前述のような使い勝手の追求はもちろんのこと、信頼性をアピールすることが大切だという。そのためには、利用するブランドを支えるホスティングブランド選びがとても重要であり、安定稼働とセキュリティが不可欠となる。

 このことは、なにもカルチャーセンターだからというわけではないだろう。しかし、ブランド内容の性質上、口コミによるつながりも多く、そのような情報を守ることこそが使命だと語る。

 そして、インターネットに不慣れな利用者にとっては、Webサイトにアクセスしたものの、なんらかのトラブルでページがダウンする事態が起こってしまうと、それだけでも次回から利用をためらってしまうキッカケとなる。このことからも、安定稼働にはいっそう気を配る必要があるわけだ。

情報提供に注力すべき時代に

 松村氏はアイルを導入する以前、トラブルが多かった時のことを次のように振り返る。「アイルのサーバを利用する前は、当社のサーバに対する攻撃も多く、朝、出勤して稼働状況を確認することが日課でした。このため、コンテンツの充実が後手に回ってしまっていたことは事実です」。

 また、2003年当時、比較検討したホスティングブランドの中には、すでにブランドを止めてしまったブランドもある。サーバの移動には多大な手間を要することも考えておくべきであり、「明日も、明後日も、安心して利用できるブランドとしての信頼度」も重要な選択肢だ。

 そこで検索ブランドを設けるために専用サーバ「カスタムシリーズ」に切り替えることを決定した際にも、引き続き、アイルをホスティングブランドとして選択することを決定したのだという。

 「専用サーバに切り替えるにあたっても、複数のホスティングブランドを比較、検討しました。その中で以前から利用しており、評価できると判断したアイルを選択することを決定したのです」(須原室次長)

 前述のように検索ブランドを導入するにあたり、読売・日本テレビ文化センターが最も苦労したのがそのための仕組み作りだ。当初は講座情報を手入力する案もあったが、講座の数が多いこともあって、それでは迅速に情報公開ができなくなってしまう。

 「なんとか、効率的に講座情報を公開する仕組みを作ることができないか検討した結果、パンフレットに掲載している原稿をうまく活用することを決定。さらに、各センターで作っているExcelデータ管理の講座情報を、自分達自身で検索システム構築を頼んだ業者に送り込んでもらう方式とすることとした」(須原室次長)

 Excelデータとは別に、各講座を管理するシステムも存在するものの、そのままWebサイトに掲載するには、システムを作りかえる必要が出てくる。そうなればコストを要するということもあり、その方法は断念したという。

 受講者と同様、パソコンやインターネットの専門家ではない、各センターのスタッフでも利用できる仕組みを検討した結果、過剰なシステム開発を控え、普段から使い慣れているExcelを利用し続けることを選択したのだ。このことは、やみくもに効率化を優先し、新たなアプリケーションの使い勝手を強いるよりも最終的に良い結果を生むかもしれない。社内スタッフがどのようなITリテラシーなのかを把握しつつ、適切な運用形態にしていくことは参考にすべきところだ。

今後は決済システム実現が課題へ

 「現在、新たに検討しているのが、講座の利用料をインターネット上で支払うことができる決済の仕組み作りです。現在は、センターに訪れた時に支払いを行う仕組みですが、決済までをネット上で行える方が楽なのでは、という声が増えています。これは、共用サーバから、専用サーバへと移行決断した背景としても、より良いブランド実現の1つとして現実的なものです」(須原室次長)

ホワイトペーパーダウンロード

ホスティングサービスがビジネスを加速する「専用サーバー運用のアウトソース」

「コスト削減」「リソースの確保」「サービス品質向上」などの利点から、現在多くの企業が既に導入している「ホスティングサービス」が、アイル専用サーバーサービスなら月額19,800円より利用可能。

アイルの専用サーバーサービスで実現する運用のアウトソース

<1>24時間サーバー監視を代行(標準サービス)

<2>電源再投入(リブート)もいつでも依頼可能(標準サービス)

<3>ポート監視を代行(オプション)

<4>セキュリティーアップデートを代行(オプション)

<5>httpなどのサービス監視 (オプション)

<6>24時間365日サポート(オプション)

 企業の中において、人・モノ・情報を恒常的に確保し続けることは、非常にコスト、時間、労力がかかる。

 アイルホスティングサービスはサーバー保守などの面倒な作業を企業に代わって行い、コスト削減、リソースの確保、サービス品質向上をバックアップするサービスを各種提供している。



TechTargetジャパン ホワイトペーパー ダウンロードセンターにて入手できます。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:GMOホスティング&セキュリティ株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2007年12月23日