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» 2013年12月18日 10時00分 公開

NECに聞く統合型システムに込めた想い:スピード重視のビジネスに「レディメイド」が応える理由とは?

ビジネスがITに期待する「スピード」に応える新たなテクノロジーとして登場したのが「統合型システム」だ。2011年から「Cloud Platform Suite」を提供するNECは、「レディメイド型製品」というコンセプトを掲げ、ITでビジネスに貢献したいという企業をサポートしている。Cloud Platform Suiteが提供するメリットを探る。

[PR/ITmedia]
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 IT調査会社のアイ・ティ・アール(ITR)が毎年公開している「IT投資動向調査」の2013年版レポートによると、ユーザー企業が自社のIT戦略で重要視する項目において、「売上増大への直接的な貢献」がトップになった。従来、ITに対する期待は「コスト削減」ばかりだったが、ビジネスへの貢献を期待する意識が急速に高まっている。

 前回の記事ではこのような期待に、IT部門がどのように対応していくべきかを、ITR シニア・アナリストの甲元宏明氏が解説した。IT部門によるビジネス貢献が強く期待される昨今の事情には、新規ビジネスをいち早く立ち上げ、他社に先駆けて競争優位性を確保したいという業務部門の思惑があるというのが甲元氏の指摘だ。

 つまりITに対する期待とは、「スピード」やビジネスの拡大に対応できる「拡張性」であり、IT部門には期待に応えるテクノロジーを駆使することが求められている。甲元氏は、IT部門が活用すべきテクノロジーとして仮想化やクラウド、そして、統合型システムに注目してほしいとアドバイスする。

なぜ統合型システムが注目されるのか?

 IT部門は、これまで効率を追求するために個別最適の手法を採用してきた。だが、これは業務システムの「サイロ化・複雑化」を招き、システムごとの構成や運用手法をバラバラにしてしまった。

 そこで、物理的な環境をスリム化し効率性を高めるという目的で仮想化に取り組んだものの、システム自体のサイロ化を解決できないまま、むしろ運用面ではハイパーバイザーなどの「仮想化レイヤー」が加わることで、従来に比べて複雑になった。結果として維持コストが増大するなどの弊害も起きている。これでは、IT部門がテクノロジーをフル活用しようにも部分的な適用にとどまり、ビジネスが要求するスピードや拡張性に十分に応えられないだろう。

 仮想化と並んで、ITをサービスとして迅速に提供できるクラウドも注目を集めている。クラウドは、ITに求められるスピードを実現するテクノロジーとして有効だが、まだ限定的に導入している企業も多く、全社規模での実績はそれほど多いわけではない。

 なぜならクラウドでは、前回の記事で甲元氏がキーワードに挙げた「共通化」「標準化」を用いた環境や運用手法が先行しているため、企業のオンプレミス環境と連携する「ハイブリッドクラウド」も含めて“超”サイロ化からの移行や連携がそう簡単にはいかないからだ。

 日々の運用や保守などの業務で手一杯のIT部門には、非常に勇気がいることだろう。それならば、垂直の統合や水平の連携を問わず、企業内に複数存在するシステムをつなぐ“センター”のような役割を担う統合型システムを導入し、まず共通化できる部分から着手するというのはいかがだろうか。

 例えば、スピードが求められる新規ビジネスのシステムなら、共通化や標準化を意識したテクノロジーを適用しやすい。

 従来のシステム構築は、多岐にわたる要件をできるだけ満たし、運用面も含めて設計・構築に落とし込む。その過程で多くのカスタマイズが発生する。そして複数のベンダーの機器を選定・調達し、構成などの検証を入念に重ねて、ようやく構築に着手できる。これでは時間と手間がかかるばかりだ。

 フルカスタマイズにこだわるよりは、既にあるベストプラクティスを適用したほうが近道だ。信頼性や安定性も両立させることができるだろう。

 実際にここ数年でITベンダー各社から次々と統合型システムが発表されているが、中でもNECでは「レディメイド」というコンセプトを取り入れた統合型システム「Cloud Platform Suite(以下、CPS)」をいち早く提供している。

事前定義済みの「レディメイド」でスピード導入を可能に

 ここで統合型システムについて確認しておこう。それはサーバ/ネットワーク/ストレージ/運用管理ツールといったシステムの基盤を担うツールを予め構成した、オールインワン型ソリューションである。この構成は、ベンダー自身の導入実績に基づくベストプラクティスで、システムの展開や運用にまつわるIT部門の負荷を大幅に解消できるというのが特徴だ。

NEC ソリューションプラットフォーム統括本部
マネージャー 舘林利行氏

 NECはこの分野の先駆者だと言え、2011年には業界に先駆けてCPSを発売。最新の第3世代モデル(R3)まで熟成を重ねてきた。

 「CPSは単にハードウェアやソフトウェアをまとめたものではありません。CPSにはNECが培ったシステムの構築から運用までのライフサイクル全体をカバーするノウハウを、ユーザーがすぐに使えるかたちで、惜しみなく投入しています」――NEC ソリューションプラットフォーム統括本部 マネージャーの舘林利行氏はそう力を込める。

 舘林氏によると、「レディメイド」とは仮想化をベースとするシステムの共通基盤に必要な全ての構成要素について、事前に設計・構築・検証を済ませている状態を指すという。CPSではNECの経験やノウハウに基づいて予め200項目以上の検証を実施、OS以下のITリソース(サーバ、ストレージ、ネットワークなど)とこれらを統合管理するソフトウェアが推奨パターンによって設計されている。

 個別最適でシステム基盤を構築すると、初期導入に平均4.5カ月から6カ月ほど掛かるというが、CPSは導入企業のニーズに対応する推奨パターンを基本設定として適用した状態で納入されるため、1.5カ月程度で済むという。

レディメイド型製品により、基盤構築に要する時間を大幅に短縮する

 リードタイムを3カ月以上も短縮できるメリットは計りしれない。それはすなわち、基盤構築でIT部門が関わる工数の削減を意味する。要件定義や基本設計に作業時間を削がれることなく、IT部門は業務部門が求めるシステムをスピーディーに提供できる。また、アプリケーションの開発やミドルウェアの構築などに注力できるようになり、ユーザー本位の機能や使い勝手も実現させやすい。

 統合型システムがIT部門に提供するもう1つのメリットは、「共通化」「標準化」を前提とするIT環境を実現していくための原動力になる点だ。

 前述のように、現在のシステムの多くはサイロ化状態のままに仮想化され、運用の複雑性を解消できていない。そこで個々のシステムのライフサイクルに応じて、統合型システムの共通基盤に順次集約していけば、ITリソースの共有化(プール化)につながり、仮想化本来の目的であるITリソースの効率的な利用を本当の意味で実現する。「共通化」「標準化」を前提としているクラウドと連携するための基盤にもなる。

 そして個別最適でソリューションを選択した場合とは異なり、サポート窓口や動作検証を一本化できるのも、統合型システムの大きなメリットだと言えるだろう。

NEC ソリューションプラットフォーム統括本部
ソリューション部長 小野寺孝浩氏

 「仮想化による共通基盤は複雑で、実はサポートまでも含めるとIT部門が全て自前で対応していくのは難しい。NECにはクラウドを含め、多くの経験があるので、例えば障害時の問題の切り分けなど、ユーザーに対して適切にサポートできます」(NEC ソリューションプラットフォーム統括本部 ソリューション部長の小野寺孝浩氏)

 このように、統合型システムは「ビジネスに貢献するIT」を生み出しやすいテクノロジーといえるだろう。NECがCPSで提供するスピードや将来性、サポートに対する安心感を、2011年の発売以来、既に多くのユーザーが享受している。その事例を2つ紹介したい。

広がる導入事例

 ある自治体では各課にシステムの運用を委ねていたことで、機器の環境やセキュリティ対策、障害対策などにばらつきがあり、基盤を共通化して全庁レベルでリソースの利用効率向上や業務効率化、コスト削減に取り組むことになった。しかし、短期間で基盤を構築しなければならなかった。

 そこで、まず2012年度にCPSを導入し、わずか2カ月で共通基盤を構築。これによって約90台のサーバを約20台に集約し、個別運用していた業務システムを順次プライベートクラウドに移行した。また、セキュリティやバックアップ、障害対策のレベルを均一化させることができた。今後も運用の合理化・高度化はもちろん、事業継続の強化によって、住民に対するサービスの品質を今まで以上に高めていく計画だ。

 この自治体がCPSを選定した理由は、システムの短期構築を実現できる「レディメイド」に対する安心感であり、共通基盤の構築に長けたNECのエンジニアによるサポートへの信頼も決め手になった。

 また、ある大学では3カ年計画で約50の学内システム・約200台のサーバを共通基盤に統合するプロジェクトに取り組んでいる。新学期の履修登録など学生のシステム利用が急増するタイミングがあるが、基盤を共通化し、ITリソースをプール化することで、アクセスが集中した場合でも最適なリソース配分が行われ、安定したサービスを提供できるようになった。

 共通基盤は学内とNECのデータセンターを連携して構築され、そのベースがCPSになっている。やはり短期構築が可能な点や新サービスを迅速に提供できること、システムの柔軟性や俊敏性を確保できることが採用理由になった。サーバ台数が4分の1になるほか、サービスレベルも3つに集約されたことで、運用・管理工数が大幅に削減されるという。

共通基盤化によって効率的なITインフラの運用を実現する

 業務部門がITに対し「スピード」と「事業貢献」を求める以上、基盤部分にはベンダーの知見が投入された統合型システムを選択し、IT部門はより付加価値を生み出す業務システムやアプリケーションの設計に集中する――これは有力な選択肢だ。加えて、真の意味での仮想化のメリットを引き出し、将来のクラウド活用に備えて準備もしていける。「レディメイド」を掲げたCPSは、その助けになり得るはずだ。

ソリューション型プラットフォーム「NEC Solution Platforms」

NEC Solution Platforms」は、経営課題を迅速に解決し、経営革新、事業拡大を加速するICT基盤として、サーバやストレージ、ミドルウェアに加え、ネットワーク製品およびアプリケーションまでを市場、用途に応じて最適に組み合わせた統合製品だ。次の3つをラインアップしている。

  • データ蓄積/解析基盤:Data Platform Suite
  • 業種/業務アプリケーション基盤:Application Platform Suite
  • クラウドサービス基盤:Cloud Platform Suite

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提供:日本電気株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2014年9月3日

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