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» 2016年10月11日 10時00分 UPDATE

野放しは経営リスクにも:仮想化でメチャクチャになっていませんか? ビジネスを支える、理想的なライセンス管理とは (1/2)

仮想化やクラウドの採用で企業のIT基盤が急速に複雑化する中、ソフトウェア資産の管理は困難になっている。一歩間違えれば、莫大なライセンス料を請求され、経営リスクにもつながるケースも出てきており、IT部門としても看過できない問題になりつつあるのだ。それでは、どのような対策を行えばリスクを未然に防げるのだろうか。

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仮想化技術の普及でアプリの挙動把握が困難に

 今、社内でどんなソフトウェアが、どのハードウェア上で稼働しているのか。利用に見合ったライセンスを適切に保有しているのか――。あなたはこの質問に対して簡潔に答えられるだろうか。

 IT部門にとって、ソフトウェア資産管理(Software Asset Management:SAM)は極めて煩雑な作業といえる。組織変更でユーザーは変わり続け、機能拡張を目的としたソフトウェア追加もしばしば。システムがサイロ化していようものなら、なおさらだろう。こうした状況下で多くの日本企業は各種SAMツールを使い、何とか対応しているのが現状だ。

 だが、「こうした人海戦術での対応は、もはや限界に差し掛かっています」――。そう警鐘を鳴らすのは、ウチダスペクトラムの常務執行役員、ソリューショングループ担当の紀平克哉氏だ。その背景には、仮想化の急速な広がりがある。

 仮想化は、仮想マシンの動的な追加や異なるサーバ間での仮想マシンの処理の引き継ぎなど、各種ITリソースを柔軟に伸縮できる一方で、ソフトウェアの挙動は単一ハード上で稼働するよりも格段に複雑になる。プロビジョニングが実行されれば、必然的に新規の仮想マシン上でもソフトウェアが実行される。ライブマイグレーションで、異なるサーバ上に仮想マシンが立ち上がった場合でもそれは同様だ。

 紀平氏は「仮想環境では、ユーザーの利便性を高めるために各種処理が自動的に実行されます。結果、仮想マシンの増減が頻繁に生じ、アプリケーションの利用動向を把握するのが格段に難しくなっているのです」と現状を説明する。

クラウドでも管理責任はユーザーが負う?

photo ウチダスペクトラム 常務執行役員 ソリューショングループ担当 紀平克哉氏

 加えて、仮想環境向けのライセンス体系も極めて厄介だ。ベンダーによって異なるライセンス体系に加え、料金や契約条項(利用規約)が異なる上に全容を理解するのが困難で、仮想基盤へのサーバ追加に起因するコア数など、簡単にライセンス違反が起こりやすい状況にある。その結果、近年はソフトウェアベンダーの監査によって、数億円もの多額な監査補正料金が企業に請求されるケースが相次いでいるという。

 突然の高額請求は企業にとって大きな経営リスクだ。一方、コンプライアンスに重きを置くあまり、余剰ライセンスを保有する企業もあるが、コスト面で望ましい手法でないことは明らかだ。

 ならば、ITインフラやライセンスも含め、自社で保有しなければいい――とクラウドを使うのも有効な手だろう。ITコストのみならず、コンプライアンスリスクの低減も見込める。

 しかし、ここにも“落とし穴”がある。例えば、PaaS利用時は、本来プラットフォーム上で稼働するアプリケーションにのみコンプライアンスの責を負うはずだが、実際の契約では、OracleやIBM、SAPなどミドルウェア製品の責任をユーザーに負わせるクラウドベンダーも決して少なくないそうだ。

 「インフラまで含めたクラウドサービスとして契約したものの、ベンダーが各種ソフトウェアの管理責任を負わないケースも見受けられます。これはユーザーへリスクを押し付けていることにほかなりませんが、結果的に、仮想マシンの増加によるライセンス違反を指摘されるケースも急増しています。クラウドでライセンス運用管理責任の所在が曖昧になり、コンプライアンスリスクが高まる可能性があるのです」(紀平氏)

IBPLでソフトウェアライセンス最適化を

 ソフトウェア資産管理に関するこれらの課題に対し、企業はどう対応すべきなのか。紀平氏が強く訴えるのが、国際IT資産管理者協会(IAITAM)が提供するIT資産管理のベストプラクティス「IBPL(IAITAM Best Practice Library)」の導入だ。

 IBPLは数百ものグローバル企業の実例で蓄積されたナレッジの集大成である。資産管理の各作業をプロセスとして定義し、プロセスの標準化とツールによる自動化で効率的なライセンス情報の収集環境を整備、資産にかかる契約、在庫、財務情報の戦略的管理を可能とする。併せて、社内資産の棚卸しや見える化といったハードルを段階的にクリアし、管理レベルの成熟度を高め、ひいてはIT環境の全体最適化を支援する、戦略的IT資産管理の「あるべき姿」への変革を目指す。

 そもそも、ライセンスの契約内容と利用実態の間には乖離が生じやすい。契約を結ぶのは主に開発部門であり、開発後は、IT部門に運用が引き継がれる。だが、そこで重視されるのは安定稼働であり、契約への関心は薄れがちだ。他方、調達部門やセキュリティ部門などでも、自身の業務に必要なものに限ってはライセンス情報を管理する。そのような状況が、一元的なライセンス管理を難しくしてきた。

 「IBPLは組織横断的な管理プロセスの改善活動です。組織的なコストの最適化や工数削減、調達から導入、変更、契約更新までのソフトウェアライフサイクル管理が可能になります。『ソフトウェアライセンス最適化(SLO)』により、仮想化やクラウド環境で、IT側からのプロアクティブな改善が実現するのです」(紀平氏)

IBPLのための代表的ツールとは?

 IBPLの実施にあたっては、ツール選定が肝要という。収集すべき情報の多様さや、煩雑な管理に対応できるかが自動化の範囲に大きく影響するためだ。

 現在、グローバルで最も広く採用されているのは、フレクセラ・ソフトウェアのSLOソリューションである。この最大の特徴は「3つのライブラリ」だ。1つ目がインベントリを自動収集し、名寄せなどをした上で正式な製品名として突合を自動化する「ソフトウェア名寄せ辞書」。2つ目が、ライセンスの発注情報としてSKU(Stock Keeping Unit)番号を利用規約にひもづけて管理する「製品マスタ」。3つ目が、契約ごとのコンプライアンス管理に必要な測定項目を自動化し、使用中のライセンスを利用規約と突合し整合化するための「製品使用権(PUR:Product Use Rights)マスタ」である。

photo IT資産管理の自動化を進めるためには、ライブラリの性能が重要だ。フレクセラ・ソフトウェアのSLOソリューションは、3つの高性能なライブラリを備えている

 「国産ツールのほとんどは、インベントリ情報の収集のみにとどまります。フレクセラのソリューションは、継続的に変更される利用規約を自動更新し、かつ、仮想環境の構成情報やソフトウェアの動きを自動収集することで、正確な可視化と多様なプロセスの自動化を実現しています」と紀平氏。SAPやIBM、オラクル、マイクロソフトなど主要ベンダーのソフトウェア全てに対応しているのも大きな魅力だ。

ベストプラクティスに基づくマネージドサービス

 海外ではいわば“資産管理のプロ”がIBPLを実施するが、日本では、人材が十分に育っていないこともあり、関心を持ちつつも導入をためらう企業が少なくない。そうした企業に向け、各種工夫を凝らしたサービスが存在する。その代表格がウチダスペクトラムの「ITAM統合ライフサイクルサービス」だ。その一番の特徴は、SLOの専門家集団としての手厚いフォローである。

photo ウチダスペクトラムの「ITAM統合ライフサイクルサービス」。知識が乏しくとも、IBPLの導入に着手できる手厚いフォローが特長だ

 例えば、運用前には、企業の目標を踏まえたプロセスの提案が行われるほか、組織横断的なIT資産管理プロセスのBPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)に向けたコンサルテーション、ライセンス最適化に向けた教育サービスなども提供。その上で同社が、仮想化やクラウドといった環境でのライセンス管理までサービスとして手掛けることで、仮に知識が乏しくとも、IBPLの導入に着手できるようになるのだ。

 「ベンダーの監査を受けた場合も、当社が責任を持ち、ライセンスのコンプライアンス状態を説明します。また、豊富な知識と経験を基に、現状のライセンス契約の改善手法も提案することで、コスト最適化とガバナンス強化を支援するのです」(紀平氏)

 この延長線上に同社が位置付けるのが、グローバルでの契約統合だ。日本企業のほとんどは、海外法人などのグループ企業が独自にライセンス契約を結んでいる。これを本社で一本化することで、契約時のコスト交渉力に加えてライセンスの管理性も高められ、組織全体のガバナンス強化によって、セキュリティやコンプライアンスなどのリスクの最小化が実現される。日本よりも5〜10年も先を行く欧米の先進企業の中には、既にグローバル契約統合を実現しているケースも数多い。

 そして、このようなIT資産管理に注目し、実績を上げ始めた日本企業も出てきている。日本たばこ産業(JT)だ。

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提供:ウチダスペクトラム株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2016年12月10日

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