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» 2017年10月23日 10時00分 公開

俺達の情シスとSalesforceがコラボ:「便利にしたいが、仕様は変えるな」「Excelないと死んじゃう」――悲しき情シスたちの「無茶振り自慢大会」

ITmedia エンタープライズの「俺達の情シス」が「Salesforce World Tour Tokyo 2017」に出張! 会場に集まったのは、企業で繰り広げられる「無茶振り」に耐え忍ぶ勇者たち。果たして無茶振りと戦うための武器はどこに……?

[PR/ITmedia]
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 9月26日、ザ・プリンス パークタワー東京で開催された、セールスフォース・ドットコムのイベント「Salesforce World Tour Tokyo 2017」にITmedia エンタープライズの情シス交流会「俺たちの情シス」が一日限定で出張。イベント「『俺たち、頼られすぎ!?』 無茶振り我慢選手権」を開催しました。

 今回のテーマは「無茶振り」ということで、日頃から経営者や現場層の無茶振りに耐え忍ぶ、情シスやSalesforce管理者の勇者たちが集結。アンケート形式でそのエピソードをお互いに自慢(?)し合いました。

 医療・介護メーカーのNさんとセールスフォース・ドットコムCTOの及川善之氏をゲストに迎え、編集部の池田とおなじみ「アイティメディアの情シス」石野博之が進行を務める形でイベントがスタート。一体どんな「無茶振り」出てくるのか……?

photo 今回の「俺情」はザ・プリンス パークタワー東京に出張です

「便利にしたいが、UIは変えるな」に苦しむ情シスたち

 無茶振りと言ってもそのタイプはさまざま。編集部では6つのタイプを想定し、事前にアンケートを行いました。中でも多かったのが、旧来の仕様やUIにこだわる「変えるな!系」でした。「特に40代後半の中堅層以上から、こうしたクレームが出る印象がありますね」と石野。

photo 編集部では無茶振りのタイプを6種類想定し、アンケートを行いました

 医療・介護メーカーのNさんは、入社直後に全く経験のなかった「Salesforce」について「開発、テスト、修正まで全部やってね」と一任された筋金入りの無茶振りエピソードの持ち主。同社でも「変更しないで欲しい!」という指摘が、システム部門に多く寄せられたそうです。

 「Salesforceへの移行に伴い、それまで自社独自で開発していたダッシュボード画面を、標準的なテンプレートに統一しました。しかし、従来のシステムが10年以上使われてきたこともあり、移行になじめない人から『何でSalesforceでは、あれができないの? 困る!』といった電話がバンバン……」(Nさん)

 そのような指摘に対して「最初はひたすら謝っていました」というNさん。とはいえ、並行してユーザー教育も行い、順応性が高い営業本部の若手社員を中心に、身の回りの年上の人たちに新システムの使い方をレクチャーするという仕組みを段階的に作っていったそうです。それが奏功し、現在は落ち着いているとのこと。やはり、苦労されているようですね……。

経営者には「導入前と変わったところ」を可視化して見せる

photo セールスフォース・ドットコムCTO 及川善之氏

 ここからは参加者の無茶振りエピソードをご紹介。トップバッターは、購買部門の責任者を担うZさんです。

 「セミナーでSalesforceの話を聞き、気に入って導入しました。まだ使い始めて間もないにもかかわらず、社長からは『営業成績が、全然上がってないじゃないか!』、現場のシニアからは『使い方が分かりづらい』との文句が、なぜか全部私のところに集中してしまっています」

 投資対効果の証明など、導入直後のこうした無茶振りはよくある話。次のステップに進むための第一歩として、Nさんは「『導入前との違い』を経営者に見せるところからはじめてはどうか」とアドバイスしました。

 「私は最近、Einstein AnalyticsというSalesforceのBIツールを使って、導入前と現在の『変わっているところ』を経営陣に理解してもらおうとしています。売上には直接つながらなくても、まず、データが集まることで『変化が見えるようになった』ことをアピールするといいのではないでしょうか。分析とかデータの可視化とか、経営者は総じて、そういうのが好きですし(笑)」(Nさん)

 及川氏は、さらに「レポートを使って、自社の得手不得手なところを継続的に見せるというのも、いいですね。ダッシュボードを直接、経営者に触ってもらい、データから意思決定をしてもらうのです」と提案。もっとも、多くの経営者にとって「セルフサービスBI」のハードルはまだまだ高いのも事実。及川氏の話を聞いた石野は「経営者が“楽しい”と感じてくれるような仕掛けで、何かいいものがあれば教えてください!」と訴えていました。

兼任の少数情シスは「サポートツール」で乗り切れ

 続いては、営業業務の請負事業を展開する企業で、Salesforceのシステム管理を担当することになった総務部門のTさんです。

 「4月から、営業部門で運用されているSalesforceの管理担当者になったのですが、特にドキュメントなどもないまま引継ぎをされて……。それから半年ほど、ワークフローやプロセスツールなどを自分で見ながら、データの内部構造を確認するという作業に費やしました。所属が総務部門なので、その間にも『衛生管理者の資格を1カ月で取れ』など、システム管理以外の無茶振りも多発し、限界寸前です」(Tさん)

 とかく総務部門は、社内の「なんでも屋さん」的スタンスを押しつけられがち。そこに、システム管理なども入ってくると、社内のサポートデスクなども兼務することになり、他の業務に手が回らなくなることも珍しくはありません。「少人数の担当者でサポートを行うためのコツ」として、Nさんは「サポートツール」の活用を勧めました。

 「弊社では、グループ3社で共通のサポートツールを使っています。ユーザーからの問い合わせと回答の内容を、ナレッジとして随時蓄積していくことが重要です。ユーザーからの問い合わせは、同じような内容も多くあるはず。できるだけ回答を共通化、効率化できるように、FAQなどのコンテンツを充実させておくと、サポートの手間はかなり減らせると思います。弊社もシステム部門の人数は少ないですが、そのやり方で何とか回しています」(Nさん)

「Excelじゃないと死んじゃうマン」への対抗策はあるのか?

 次は専門職人材派遣会社の経理総務部に所属するIさんのエピソード。

 「Salesforce歴は長いのですが、他システムとの連携が進んでおらず、特に経理総務部では、入金の消し込みなどに苦労しています。こうした作業を効率化したいという要望は多く、定期的に新ツールを導入する話が出るのですが、どうしても、現在行っているExcelでの業務フローが捨てられず、試してみては立ち消えになります。『便利にしたい』と言いながら『今の業務が変わるのが困る』という点で矛盾していて、どう応えればいいのか悩んでいます」(Iさん)

 やはり出ました。「Excelじゃないと死んじゃう」人たち。Nさんも「どこにでも、熱狂的なExcelラバー、そしてAccessラバーがいますよね」とすかさず反応。石野も過去の苦闘をなつかしそうに振り返ります。

 「Salesforce自体は10年ほど前から使っていて、最初のころはアウトプットをExcelで求めるユーザーが多く、ダッシュボードが使われない状況が続きました。その後、社内で最もExcel好きだった人が退社してしまい(笑)、少しは改善しているのですが、サードパーティーのツールも併用しながらしのいでいるという状況です」(石野)

 Excel愛、恐るべし。ただ、こうした「ExcelライクなUIを好むユーザー」が世の中には多いということも、情シスは現実として受け入れなければなりません。そうした状況を商機と捉えているベンダーも多く、市場には、Excel風のSalesforceアドオンが数多くあるそうです。

photo 司会はおなじみ、アイティメディアの池田と石野が務めました

ツールを使ってもらうための最終手段は?

 このほかにも、参加者のツラいエピソードはいろいろ。皆さんの悩みは尽きません。

 「Salesforceが営業部に導入されています。できれば、全社で使ってデータを共有できるようにしていきたいのですが、Excel文化が根強く残る部署もあり、広がりません」(特定業界向けWebサービス企業、Tさん)

 「グローバルの販社で、Salesforceを共通して導入しようとしたのですが、ヨーロッパの販社だけが『レポーティングツールが変わるのが嫌だ』という理由で強硬に反発し、そこだけ従来のシステムを残すことになってしまいました」(半導体企業、Kさん)

 「いざSalesforceが稼働しても、データがきちんと入力されずに困っています。現場の反応は『どうして入力しなきゃいけないの?』。どうやらSalesforceを使えば、自分で入力しなくても、勝手にデータが入ると思い込んでいたようです。しまいには『データが入っていないというなら、その証拠をデータで出せ』といわれる始末。もうおかしくなりそうです」(不動産業、Mさん)

 Mさんの「データが入っていないことをデータで示せ!」という哲学的な無茶振りは、思わず悟りを開いてしまいそうですが、“導入したツールを使ってもらえない”という悩みは多くの企業で共通しています。難しい問題ですが、「ツールを使わないと、社内の業務が進まない仕組みを意図的に作る」という作戦が有効なようです。策士ですね。

 「活動に関する情報をSalesforceに入力しないと、交通費などの経費精算もできないような仕組みにしています。まずは、そうした形で業務プロセスを作り込んでしまい、使わざるを得ない状況を作ることで、社内での導入範囲を広げていくという方法もあります」(Nさん)

 「どんなビジネスにも、お客さまとパートナーがいます。お客さまに関わる活動を全てつなげ、製造、販売に関するデータとして蓄積すれば、個々の商品にひも付いたデータから、ビジネスの流れが全て見えるようになります。そこから、何かを見つけて改善したいというビジョンさえあれば、時間はかかっても、その取り組みを少しずつ進めることはできます。くじけずに続けていきましょう」(及川氏)

連携アプリの構築に活用できる「Salesforce Platform」

 今回、こうしたイベントを行ったのは、無茶振りをされた人たちに対して「Salesforce」が力になれないか、という思いから。イベントのラストに、セールスフォース・ドットコムの伊藤哲志氏から「Salesforce Platform」の紹介が行われました。

 「インフラ部分の運用管理は、セキュリティ管理を含めて全てセールスフォース・ドットコムが担当します。ユーザー側の担当者は、その部分を気にせずに、ビジネス上の価値を高めることに集中できるのです」(伊藤氏)

photo 「Salesforce Platform」の紹介。Force.comとPaaS「Heroku」も簡単に連携できる

 Salesforceといえば、CRMやSFAのSaaSが有名ですが、そのSaaSが稼働するプラットフォームである「Force.com」、そして「Heroku」といったPaaSも提供しています。これらは、企業独自のアプリケーションを構築するために活用でき、現在ExcelやAccessで行われているような管理をアプリに置き換えられます。

 例えば「経費精算」や「出張申請」のようなアプリケーションをForce.comで作ってSFA(Sales Cloud)と連携させれば、課題の解決策として挙げられた「ツールを使わなければ、業務が進まない仕組み作り」にも役立てることができそうです。

 また「Heroku」は、AWS上で運用されており、大規模なトラフィックへも対応できるPaaS。コンシューマー向けのビジネスを展開している企業であれば、Heroku上に消費者向けのWebサービスを構築し、そこから得られたデータをダイレクトにSalesforceと連携させるといった使い方にも対応できます。

 「スタッフの数が少ない情報システムの担当者は、社内で起こる問題に対して、ついつい一人で頑張って対応しがちですが、今日、このようなイベントで皆さんと悩みを共有することで、逆に力をもらった気がしました」とNさん。読者の皆さんは、日々どんな「無茶振り」を受けていますか? その無茶振り、もしかするとSalesforceが解決してくれるかもしれませんよ?

photo 懇親会まで来ていただいた皆さま、ありがとうございました! 次があれば、ぜひお会いしましょう!

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提供:株式会社セールスフォース・ドットコム
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2017年11月22日

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