linux world new york 2003 レポート
1月21日から24日まで、ニューヨークのジャビッツ・コンベンションセンターでLinux関連では年間を通じて最も大きなイベントとなる「LinuxWorld Conference & Expo/New York 2003」が開催されている。64ビットシステムなど企業の基幹業務向けのハードウェア/ソフトウェアに注目が集まっている。

▼2003.2.7

アドバンスト版Linuxのリリースで、市場に猛攻勢をかけるレッドハット
最近黒字転換したレッドハットは、価格改定やサポート体制の変更を利用したエンタープライズサーバ搭載用Linuxの販売で、さらなる増収を目指している。


▼2003.2.5

Linuxを巡って、ジャブを交わすデルとサンの幹部
先日開催されたLinuxWorldの舞台裏では、デルの幹部とサンの幹部の激しい舌戦が見られた。Linux支持派のデルとUNIX支持派のサンの戦いだ。さて、軍配はどちらに上がるのだろうか。


▼2003.2.4

基幹インフラ制御システムに導入されるLinux
米国安全保障局が、レッドハット版Linuxの改良に資金を提供した。重要施設での使用に耐えるように、セキュリティ関連の機能を強化したのだ。それにともない、制御ソフトウェアメーカーのベラノが、Linux向けインフラ制御ソフトウェアを発売する。


▼2003.2.3

ハイエンドサーバ搭載への道を切り開いたLinux
Linuxが、ハイエンドサーバの特徴であるNUMA(非均質メモリアクセス)に対応することになった。この改良により、Linuxは、ハイエンドなマルチプロセッササーバ搭載への道を大きく切り開いたことになる。


▼2003.1.31

LinuxがAIXに取って代わる、IBMが言及
IBMのソフトウェア事業部を率いる幹部が、Linuxが早晩IBM版のUNIXに取って代わるという発言をしている。しかし、AIXの将来性をいまだにうたう幹部もおり、意見は分かれている。「AIXの置き換わり」発言の裏には何が隠されているのだろうか。


▼2003.1.30

会員サービスを強化するレッドハット
レッドハットは、サーバ管理の作業を簡素化するRed Hat Networkサービスに、NOCパルスのソフトウェアを統合し、エージェントレスなシステムモニタリング機能を実装する。この統合サービスには、近い将来、ソフトウェアのライセンスを管理する機能も実装される予定だ。


▼2003.1.27

サイト開設でデベロッパーのサポート拡大を目指すUnitedLinux
UnitedLinuxはLinuxWorld Conference and Expoで、デベロッパーサポート促進プログラムを発表した。ソフトウェア市場での成功には、プログラマ集団のサポートが不可欠だからだ。

開発者の目を集めるLinux――いずれMSの歯止めに?
IBMなど大手企業の支持を得て、このところLinuxが勢いを増している。特にデータセンターでの成長が大きく、これが将来Microsoftの勢力拡大を阻む可能性もあるという(ロイター)

成長するLinux
IBMをはじめ、「LinuxWorld Conference」に集まったLinux支持企業各社は、オープンソースOSが離陸したというメッセージを伝えようとした。AOLのセキュリティホール問題、ファイル交換への判決など、一週間の動きを振り返る。

富士通がインテルと提携、盟友のサンに痛手?
SPARC/Solarisサーバを販売する富士通が、Linuxベースの新しいサーバ/メインフレームコンピュータ製品ラインでインテルとの提携を発表した。長年の盟友であるサンにとって、大きな痛手となるのだろうか。サンの幹部は、「影響なし」と一蹴する。


▼2003.1.26

スーパーコンピュータも水平分業の時代?
パソコンに使われるプロセッサを多数集めて、スーパーコンピュータ並みの性能を発揮させる、HPCCシステム向けのOSとして、Linuxが脚光を浴びている。LinuxWorld New York 2003にも、そうしたシステムが展示された。

AMD、Linux向けにOpteronを推進
AMDはこの4月に市場に投入する「Opteron」への支持を広めるべく、さまざまに取り組んでいる。その一環としてLinuxWorldでは、新しい製造パートナーや評価用プログラム、Opteron用の新ソフトなどが発表された。

デルが社内サーバをLinux搭載機に入れ替え
デルコンピュータは、社内サーバの一部をLinux搭載機に入れ替え、分散型データベースシステムの運用を開始した。同社CIOのモット氏によれば、時流に乗り遅れないようにするためには、思い切った改革が業界には求められるという。


▼2003.1.25

SCO、マイクロソフト対抗のLinux版メールサーバを投入
ニューヨークで開催されたLinuxWorld Conference and Expoにおいて、UnixWareなどで知られるSCOが、マイクロソフトのExchangeよりも安価になるというLinux版の電子メールサーバソフトを発表した。


▼2003.1.24

サン・マイクロシステムズとジミアンが協働、Sun ONE対応ソフトウェアを発表
サン・マイクロシステムズとジミアンは、LinuxおよびSolaris搭載機から、Sun ONEサーバ上の電子メールやカレンダーなどの個人情報を操作できるように支援するソフトウェアを共同で開発した。サン・マイクロシステムズは、この発表により、マイクロソフトのExchangeサーバの既存顧客を獲得しようと狙っている。

Linuxと共存の道を歩むIBM
市場の流れに敏感なIBMは、既存のLinux事業への投資を継続・拡大していく。Linuxの勢いとその基本精神であるオープン化の流れはもう止められないと判断したからだ。

サン、「SUN Linux」にSun Oneソフトウェアを展開
サン・マイクロシステムズはLinuxWorld New York 2002において、「Sun One」に含まれるサーバーソフトウェアなどをSUN Linuxでも展開すると発表した。

RISCチップはLinuxPDAを目指す
2002年、シャープがLinux採用PDAを発売した。米国で先行して発表され、前回のLinuxWorldでは、開発者向けの即売も行われて、それを買う長い行列もできていた。今回も、リファレンスデザインながらLinuxを採用したPDAが2機種発表になった。

IBMの基調講演は、大がかりなコマーシャル
LinuxWorld New York 2003の2日目(23日)は、IBMとDELLが基調講演を行った。しかし、はっきりいえば、実態は、基調講演とは言い難いものだった。

SunとXimian、Linuxデスクトップへの接続で提携

「Linux導入顧客リスト」をIBMが公表
Linuxを支持するIBMが、Linux搭載サーバを新規に導入する顧客企業を発表した。その背景には、Linuxおよび自社の開発技術が実用に耐え得るレベルにまで成熟していること、そして市場におけるLinux製品の売り上げを伸ばしたいという思惑が働いている。

UnitedLinuxのテクノロジパートナーにHPが参加
米UnitedLinuxは、LinuxWorld New York 2003で、同社のテクノロジ・パートナーに米HPが加わったことを明らかにした。UnitedLinuxのテクノロジ・パートナーはIBM、AMDについで3社目。


▼2003.1.23

10億ドル単位の収入をもたらし始めたLinux
米IBMと米ヒューレット・パッカードは、2002年、Linux関連製品によって数十億ドルの収益を得たことを明らかにした。

主催社の“出しゃばり”で、デスクトップLinux会議に暗雲?
デスクトップLinuxをテーマにしたカンファレンスが2月に開かれるが、主催社のLindowsが独断で自社CEOに開幕基調講演をさせると決めたことで、HPなどの出展企業が参加を取り止めている。

マイクロソフトが語る、対Linux戦略この2年の変化
これは「Windowsとマイクロソフト」対「LinuxとIBM」という構図だ――。マイクロソフトのWindowsサーバ製品管理グループでシニアディレクターを務めるピーター・ホーストン氏は、インタビューに応えてそう語った。マイクロソフトは対Linux戦略を切り替えている。「2年前、私たちの議論には多分に感情が混じっていた……」と同氏は切り出した。

AMDルイズ氏Linuxコミュニティとの関係を強調
LinuxWorldのキーノートスピーチは、AMDの社長兼CEOであるヘクター・ルイズ氏。2002年11月のComdex/Fallでもキーノートスピーチを行い、派手な演出でデスクトップ用64ビットプロセッサであるAthlon 64を紹介したが、今回のキーノートは、それに比べるとおとなしいものだった。

「LinuxWorld New York 2003」が開催
米国ニューヨークで、LinuxWorld 2003 Conference & Expoが1月21日に始まった。同イベントは、4日間の予定で、コンファレンスや基調講演、展示などが行われる。

米UnitedLinux、ソフトウェアディベロッパーズプログラムを開始
米UnitedLinuxは、ソフトウェアディベロッパーズプログラム「UnitedLinux Developer's Zone」を発表した。

SGI、ハイエンドLinuxサーバ「Altix 3000」をLinuxWorldで公開
SGIは、米国ニューヨーク市で開催中のLinuxWorldに参加。1月7日に発表したAltix 3000を初めて一般に公開した。Altix 3000は、Itanium 2プロセッサを使ったスーパークラスタアーキテクチャのマシンで、OSにLinuxを採用している。

イージェネラのハイエンドLinuxブレードサーバを導入するJ.P.モルガン
1台数千ドルもするハイエンドLinuxサーバのパイオニアであるイージェネラは、J.P.モルガン・チェースがスーパーコンピューティングのために同社製の数台のサーバを購入したと発表した。

Linuxは次なるステップへ
1月21日から始まったLinuxWorldでは、企業がこぞってLinuxでいかに利益を得るかを発表する。