RPMパッケージのアップデートで「エラー: 依存性の欠如:」と表示されてしまう

　RPMパッケージを使って特定のソフトをアップデートする際，場合によっては次のようなエラーが表示されることがある。この問題を解決するには，ここで紹介するコツを把握しておけばよい。

　すべての手順例は，Red Hat Linux 7.2環境でRed Hat Linux 7.3のRPMパッケージにアップデートしているものだ。

　上記の指定例は，ntsysv（サービスコントロールツール）のアップデートである。ここで意味するものは，「ntsysv-1.3.5-3」のアップデートには「chkconfig-1.3.5」が必要になるということだ。このため上記のように「chkconfig」のパッケージも指定することで依存エラーを解決することができる。

　次に，さらに複雑なエラーの例も挙げておこう。

　上記の例は，gcc（GNU Cコンパイラ）をワイルドカード（*）で指定し，複数の同類パッケージをアップデートしようとしているものだ。ここでは5つの依存性エラーが表示されていることが分かる。これらを解決するには，上から順番に依存しているパッケージを解決していけばよい。

　上記の指定を見ると「binutils」は問題なくアップデートできたが，「cpp」は「gcc」と密接に関連付いていることが分かる。そのため「cpp」の依存エラーをいったん保留して「libgcj」を先に解決すればよい。

　試しに次のように指定したところ，依存エラーは「libgcj」だけになっていることが分かる。

　「libgcj」のアップデート後であれば，「cpp」と共に「gcc」を指定すればすべての依存エラーが解消され無事にアップデートが完了する。