昨年8月にトップページを含めた大きなリニューアルを行いました。サイト検索とページ検索を複合した“ハイブリッド”検索エンジンを実装するのが目的でした。日本発の技術ということで気合も入っていたのですが、実際のユーザーの反応は“並み”程度のものでした。ユーザーがインターネットを道具として使いこなすようになったいまではハイブリッド型よりも、スペシャルな機能に特化したサイトが求められていたのかもしれません。ただ、昔からgooを使っていただいている方には、とても評判はいいみたいです。

　道具という意味ではわれわれが99年からサービスを開始している「辞書」機能は、高く評価されています。辞書の数も増えましたし、リニューアル以降、トップページからも辞書機能にアクセスできるようになり、使い勝手も向上しました。ほかのコンテンツとの連動性も高めていくなど、辞書機能をはじめとしたツールの部分は、これからも他社に追い抜かれないように改良を加えていきたいと思います。

　今年は「環境goo」や「まちgoo」「教えて！goo」などのように他社にはない付加価値の高いサービスを強化していきたいと思います。とくに昨年サービスを開始したブロードバンドチャンネルは、有料コンテンツも含めてさまざまなことにチャレンジしていきたいですね。

NTT-X チーフデザイナー
鈴木基久氏
www.goo.ne.jp

　昨年はマイクロソフトにとってWindows XPのリリースという大きなトピックがありました。そのスペシャルサイトをMSNに立ち上げ、Windows XPの商品情報はもちろん、パソコンや周辺機器の情報もデイリーでアップデートしました。やはり、Windows XPを出しているメーカーのサイトの更新が遅いと恥ずかしいですからね（笑）。

　MSN Explorerのリリースに関しても、インターネット雑誌はもちろん、ファッション誌やエンターテインメント情報誌など幅広いメディアに取り上げていただいたおかげで、いままでにないユーザー層を開拓できたと思います。MSN Explorerと同じタイミングでリニューアルしたMSNショッピングは、毎月特集を組み、読み物としても楽しめるようにしてあります。そのおかげで、ユーザーの女性の認知度は高まったのですが、まだまだティーンエージャー向けの女の子らしいコンテンツはちょっと弱いかな……と思います。

　今年は硬派な部分をPRしたいですね。MSNスポーツの「Webサッカーマガジン」や田口ランディさんや田中宇さんのコラムが好評の「MSNジャーナル」はとくに。モバイルコンテンツ・サービスは今後の強化ポイントとして、新サービスを検討しています。

マイクロソフト MSN事業部マーケティンググループ
土肥亜都子氏
www.msn.co.jp

　昨年はYahoo!オークションの有料化という大きなトピックがありました。一時はアクセス数が減りましたが、1か月程度で立ち直り、会員数も順調に伸びています。ウェッブ上のサービスでもお金が取れたことは、われわれにとっても、この業界にとっても大きな試金石になったと思います。

　お金を払うというのは悪いことではありません。Yahoo!オークションでは、その代わりに安心して取引が行えるようになりました。無料のサービスをそのまま有料化するのではなく、本人確認というシステムを通して安心という付加価値にお金を支払っていただくのです。もちろん、Yahoo! JAPANのサービスがどんどん有料化されるのではありません。無料のものは引き続き継続し、付加価値を必要としている人には何かしらの代金をいただくという姿勢でいきたいと思っています。テレビ局でいえば、民放とNHKとの差でしょうか。

　これからのブロードバンドの時代は、付加価値の高いサービスやコンテンツがどんどん出てきます。われわれのブロードバンド向けのサービスはまだまだですが、今年はとくに力を入れていきたいと思っています。その中で、一部は何かしらの料金はいただくことになるかもしれませんが、それに見合う付加価値を提供していくつもりです。

ヤフー 社長室広報チームリーダー
長野 徹氏
www.yahoo.co.jp