インターネットはすばらしい出会いをもたらす半面、常に危険と隣り合わせだ。ネットサーフィンを楽しんだり、メールを送受信したりという、ネットユーザーならだれでも普通に行っている行為で、犯罪やトラブルに巻き込まれてしまう可能性がある。
中でも、最も身近な被害は「ウイルス」の感染だ。4人に1人が被害に遭っているというデータもある。また、不正アクセスも問題となっている。自分のパスワード管理ミス、ハッキング、サーバーの問題などで自分が被害者になる可能性はもちろん、掲示板にイタズラで書き込まれた第三者のIDとパスワードを試せば、直ちに自分が加害者にもなる。
さらに、個人情報の漏えいも衝撃的なニュースとして伝わっている。何らかの原因によって、大企業の顧客リストが大量に出回ってしまっている。たとえば、ホームページを通じて問い合わせをした顧客のリストが流れている。個人レベルでは防ぎようもない状況だ。だれもが被害者になりかねない。だからといって、これだけインターネットが一般的になりつつある現在、危険だから使わない、ということもできないだろう。
自衛なしでは、あなたも簡単にネット事件、犯罪に巻き込まれてしまうのである。
本特集では、まずネット被害の代表的存在、ウイルスを本誌58ページより解説している。また、ウイルスに次ぐトラブルの1つ、不正アクセスについては、本誌68ページよりファイアウォールを解説している。さらに、本誌74ページからは個人情報保護、本誌76ページでは自分のセキュリティの状態を総合的にチェックできるツールも紹介している。ぜひ参考にしてほしい。
■ウイルス届け出件数の推移 情報処理振興事業協会セキュリティセンター(IPA/ISEC)
■不正アクセス届け出件数の推移 情報処理振興事業協会セキュリティセンター(IPA/ISEC)