小銭も飛び交うネット決済
携帯電話が財布代わり、メールで送金も可能に
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ブロードバンドコンテンツが増えるにつれ、数百円レベルの少額決済を行う機会が増えている。少額決済の代表格としては、WebMoney、Bitcashなどのプリペイドカードや、プロバイダやポータルサイトによる回収代行があるが、あらかじめ一定額のカードを購入しておく必要があったり、会員でないと利用できないなど、なんらかの制限が生じる。
そこで、新たに登場したのが、携帯電話会社が電話料金に上乗せして回収代行を行う課金方法だ。
エイベックスは、同社の音楽配信サイト「@MUSIC」で、携帯電話を利用した課金サービス「avexモバレジ」を10月25日より導入した。ユーザーは、EZweb対応携帯電話の画面からクーポン発行を申し込む。発行されたクーポンのパスワードを楽曲購入時にパソコンから入力するだけで、決済が完了する。日々持ち歩いている携帯電話から申し込めるという手軽さで、クレジットカードを持たない若年層の利用拡大を図るというものだ。
飲み会の精算もメールで送れる
一方、1円単位の個人間送金もネットで可能になった。しかも、相手のメールアドレスと氏名さえわかれば、口座番号を知らなくてもお金を送ることができるのだ。
ネット銀行のイーバンク銀行は、電子メールを使った送金サービス「メルマネ」の本格展開を11月より開始した。米国ではすでに「PayPal」がこの方式のサービスを提供しており、オークションの支払い手段としてユーザーから人気を得ている。
メルマネでは、送金相手がイーバンク口座を持っていなくても、他行へ振り込むことができる(送金手数料が発生するが、2002年12月末までは無料)。また、携帯電話のメールアドレスでも大丈夫だ。
ネットで小銭が払いやすくなる。これからECの可能性はもっと広がりそうだ。
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avexモバレジ
avexモバレジは現在、WMA方式のデータを配信する「@MUSIC for WMA」のみで対応。あらかじめクーポンをEZweb端末から取得しておく。楽曲購入時にavexモバレジを選ぶと、クーポンの入力画面が出てくるので、これを入力するだけで決済完了。後日、電話料金と一緒に請求される
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メルマネ
メルマネのサイトにアクセスし、フォームから送金相手のメールアドレス、氏名(口座名義人)、金額を入力すると、相手に通知メールが送られる。1円から10万円まで送ることができる。受け取り側は、メールに書かれたURLにアクセス。イーバンク口座で受け取るか、新規にイーバンク口座を開くか、他行の口座で受け取るかを選べる。なお、新規にイーバンク口座を開設した場合、送金側と受け取り側の双方に500円がプレゼントされるキャンペーンを展開中
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電子マネーはどうなってる?
少額決済手段として昔から注目されてきた割には普及しなかった電子マネーも、ここへきて急速に露出を高めてきた感がある。非接触型ICカードを利用したプリペイド型電子マネー「Edy」は、ネット店舗はもとより、リアルの対応店舗が増えている。今年7月より全国のam/pmで、10月からは品川/新高輪プリンスホテルでも導入された。さらに、三井住友カードやDCカードなどカード会社7社が、Edy機能をクレジットカードに搭載することを発表。実現すればユーザー数も一気に拡大が見込める。
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Edy
全国のam/pmで、Edyによる買い物や入金が可能になっている
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文/編集部
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