Q4 |
ハードディスクに録画するときの画質の違いって? |
ハードディスクには、MPEG2などの圧縮技術を用いて、動画をデジタルデータとして記録している。データサイズと画質は互いにトレードオフの関係にあり、データを小さく圧縮するほど、画質は低下してしまうわけだ。
動画の品質は、解像度とビットレートによって左右される。解像度とは、その画像を構成している画素の数を表す。MPEG2で録画する場合の解像度としては、720×480ドット(D1)や352×480ドット(Half D1)が一般的に利用されている。解像度が高い方が、それだけ精細な画像を記録できることになる。
しかし、解像度が高くても、データを小さく圧縮してしまうと、画像にブロックノイズが目立つようになる。そこで重要になるのが、ビットレートだ。ビットレートとは、動画1秒間あたりのデータ量を表す言葉で、単位はbps。ビットレートが高いほど、圧縮による画質の劣化が小さくなるが、その分、データサイズが大きくなってしまう。高い解像度で記録する場合は、それに合わせてビットレートも高くしないと、かえって画像が汚くなるので注意が必要だ。
一般的な製品では、FINEやSP、LP、EPなどのように、あらかじめ決められた画質の中から選択できるほか、解像度やビットレートなどを細かく設定できる機種もある。また、製品によっては、録画時にすべてのシーンで同じビットレートが割り振られる固定ビットレート(CBR)と、動きの速いシーンでは高いビットレートを割り振り、あまり動きのないシーンでは低いビットレートを割り当てる可変ビットレート(VBR)を選択できるものがある。
メーカーや製品によって、各モードでのビットレートは異なるが、最もビットレートの高いモードで6M〜9Mbps程度(DVD並み)、標準的なモードで4M〜6Mbps程度(S-VHS並み)、長時間録画が可能なモードでは2M〜3Mbps程度になっていることが多い。長時間モードの場合、映像ソースによってはブロックノイズがかなり目立つので、画質を重視するのなら、標準モード以上で録画することをお勧めする。直接ビットレートを指定できる機種なら、通常は4M〜6Mbps程度に設定しておけば、画質的に大きく破綻することはない。
東芝のRD-XS40では、SP、LPモードのほか、0.2Mbps単位で細かく画質を設定できる。また、DVD-RAMディスク1枚に録画できるよう、録画時間に応じて自動的に画質を調整してくれる「ジャスト」モードもある
Q4で説明したように、ビットレートの低い録画モードを利用することで、同じハードディスク容量でもより長時間の録画が可能になる。下の表に、一般的な製品での、容量と録画時間の関係をまとめたので、参考にしてほしい。
ハードディスクレコーダーの場合、ハードディスクの増設はできない製品が多いが、パソコンなら録画専用に外付けハードディスクなどを用意してもいいだろう。
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