「料金」に対する満足度を比較すると、その様相は「スピード」に対する満足度と大きく変わる(図7)。ADSL利用者の54.6%が「たいへん満足」もしくは「満足」と回答しているのに対し、光ファイバーでは44%。光ファイバー利用者が支払っている月額料金がADSLと比べて2000〜3000円以上も高いことを考えると、これは納得のいく結果だ。
また、CATVで「たいへん満足」もしくは「満足」と答えた人は、26.9%にまで落ち込んでいる。今回の調査でCATVユーザーの4分の1近くを占めるJ-COM系の料金が月額5000円以上(インターネット接続のみ)と高いのが大きく影響しているのだろう。
図7 料金に満足していますか?
価格競争が激しいだけあり、ADSLの満足度は高い。そのADSLより月額料金が2000円以上高い光ファイバーはまずまずの結果。一方、CATVの満足度は低い水準にとどまっている
図8は、12M ADSLと光ファイバーのコストパフォーマンスを比較したものだ。事業者ごとに平均実効速度と月額料金を算出し、「月額料金÷実効速度」で、“1Mbpsをいくらで買えるのか”を安い順にランキングした。
結果は一目瞭然。圧倒的な大差で光ファイバーが優れている。たとえば、光ファイバー部門トップの「有線ブロードネットワークス」が210円で1Mbpsの速度を得られるのに対し、12M ADSL部門トップの「POINT(旧東京電話インターネット)」は956円かかる。月額料金が2000円以上高い光ファイバーも、コストパフォーマンスという点ではADSLより圧倒的に“おトク”であることがわかる。
一方、12M ADSLのランキングに注目すると、上位を占めているのはフレッツ・ADSL以外のサービスばかり。フレッツ・ADSLは、「ASAHIネット」や「ぷらら」という安価なプロバイダとの組み合わせでも、トップ10に入ることができなかった。プロバイダと回線が分業体制で提供されているため、コストパフォーマンスの面ではどうしても不利になる。
ちなみに、参考としてCATVの「J-COM@NetHome」の数値を掲載してあるが、月額料金がテレビとのパック料金となっているため、数字のうえでは圧倒的に不利な結果となっている。だが、この中に利用頻度の高いテレビの料金も含まれていることを考えると、別の意味でリーズナブルな内容ともいえる。