これまでの迷惑メール配信で、配信業者はかなり精度の高いメールアドレスリストを、既に持っている。100%届くとまではいえなくても9割超は必ず届くリストもあるだろう。例えば、そのメールアドレスリストを有効利用して、それにテストの(まだ試しで送信していない)アドレスを少しずつ入れて、また有効なメールアドレスを確認していくことはできる。ほとんどのメールアドレスは有効なメールアドレスなので、NTTドコモのブロックは役に立たない。
また、メール配信業者がほかの何か新しい方法を見つけ出すことも考えられる。送信者は常時接続環境でいくらでもテストして、うまくいく方法を見つけ出すことができるのだ。そもそも、それを疑問視すると、送信者はいくらでも迷惑メールのためのテストができるのに、ユーザーは1通受けるごとに(受信意思のないものまで)課金を受けるシステム自体、疑わしく感じてしまう。その部分が改善されない限り、同様の行為はいくらでも起こる可能性があり、iモード利用者の被害意識も消えない。
NTTドコモでは、FOMAで実施しているようなメールを選択して受信する機能をiモードで実施するには、サーバ、端末ともに大きな変更が必要なため、「2002年度中」になるとしている。
こうして、迷惑メールについてのイタチごっこは繰り返される可能性が高い。携帯電話でメールを利用できる便利さと引き換えのように、迷惑メールに不快な思いをさせられる日々は続くだろう。そこで、ここでは現在ユーザー側が簡単にできる有効な迷惑スパムメール撃退方法を3つ紹介する。
まずは、「メールアドレス変更」だ。NTTドコモの新しい対策によって、新しくメールアドレスリストを作ることが難しくなっている。そのため、今、メールアドレスを変更すると、再び迷惑メールの送信リストに載るまで時間がかかることが予想できる。メールアドレス変更の効果は大きいぞ。
なお、7月以降に新しくiモード端末を購入した人は、15けた前後のランダムなアルファベットの組み合わせのメールアドレスとなっている。変更する場合はできるだけ長くすることがスパムメールを撃退する秘けつ。長くするほど被害に遭いにくくなる。記号を組み合わせて、最低でも15けた以上にしたい。
次は、「メール一括拒否」。インターネット経由のメールを一括して受け取らない設定にすると、迷惑メールはほとんど来なくなる。非常に有効な手段だが、自分がパソコンから送ったメールも届かないし、メルマガなども届かなくなる可能性が高い。迷惑メール対策としては効果的だが、便利さも失われてしまうのだ。
最後は、「メール指定拒否・指定受信」だ。メールをやり取りする相手が完全に決まっている場合は、メール指定受信でその相手を登録すると、それ以外の宛先からのメールがシャットアウトされる。逆に、特にひどい迷惑メール送信者を指定拒否に登録して閉め出すことも可能だ。メール一括拒否と組み合わせられないのが残念だが。
迷惑メール対策その1
メールアドレス変更 |
- iMenu iMenuを選択し、「オプション設定」を選択
- オプション設定 「メール設定」を選択
- メール設定 「メールアドレス変更」を選択
- メールアドレス変更 ここで希望のメールアドレスを入力、iモードパスワードを入れて決定
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迷惑メール対策その2
メール一括拒否 |
- iMenu iMenuを選択し、「オプション設定」を選択
- オプション設定 「メール設定」を選択
- メール設定 「メール一括拒否」を選択
- メール一括拒否 「インターネット経由のみ拒否」「iモード間のみ拒否」「一括拒否解除」のどれかを選択し、iモードパスワードを入れて決定
- 拒否設定確認 「メール設定」のページから「拒否設定確認」を選択すると、今どんな設定をしているかが確認できる
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迷惑メール対策その3
メール指定拒否・指定受信 |
- iMenu iMenuを選択し、「オプション設定」を選択
- オプション設定 「メール設定」を選択
- メール設定 「メール指定拒否・指定受信」を選択。例えば、meiwaku@jama.netというアドレスからのメールだけ拒否したい場合は、「指定拒否する」を選択し、「指定メールアドレス」にそのアドレスを入力して「登録」。特定のアドレスからだけ受信する場合は、「指定受信する」を選択
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