ADSL回線をさらに高速化するには、レジストリにあるMTU値(一度に送受信できるデータ量の最大値)とRWIN値(一度に転送できるデータ量)を最適化するといい。適正値を自分で計算してレジストリを編集するのは面倒という人には、「驚速ADSL」や「ADSL Ninja」などの市販のADSL高速化ソフトがオススメだ。MTUとRWINの適正値算出、レジストリ設定、レジストリのバックアップを自動的に行ってくれる。また、どちらのソフトもサイトの表示を高速化するDNSサーバキャッシュ機能がある。通常、ウェブサイトを見るときは接続先のDNSサーバを介してIPアドレスを参照する。DNSサーバキャッシュ機能を使うと、IPアドレスをキャッシュに記録し、次からは直接接続先のIPアドレスにアクセスするのでサイトを早く表示できる。どちらのソフトを買うか迷っている人のために、驚速ADSLとADSL Ninjaを、高速化の性能や使いやすさなどから徹底的に比較したぞ。
まず、ソフト使用前と、インストール直後、特に設定をいじらないでサイトの表示速度を計測した。かなりバラツキが見られる結果となったが、「基地局から遠く、回線がダーティな人ほど効果は期待できる」(アイフォー開発統括部長 辻元弘氏)とのコメント通りの結果が得られたといえる。また、RWIN値が特殊なため、最適値を絞り込んで設定しやすいヤフー!BB版も導入後の効果が目覚ましい。意外なのが、MTUとRWIN値がブロードバンド回線用に最適化されているウインドウズXPにおいても、回線が高速化することだ。