だが、BTOなら両者のいいとこ取りができる。BTOとは、自分でパーツを指定してパソコンを組み立ててもらう仕組み。余分なハードウェアやソフトウェアを組み込まずに済むので割安になる。自作するのに比べても、数千円〜1万円程度しか変わらない。手間と時間を考えると、圧倒的にお得だ。ハードウェアの選択肢は、自作ほどのバリエーションはない。だが、ある程度新しいパーツを組み込んだ、安定したパソコンを手に入れたいなら、BTOで十分に対応できる。
ただし、パーツは自分である程度選ばなくてはいけない。BTOのサイトでは組み上がったパソコンも販売していることが多いが、自分である程度の知識を付けてBTOで購入した方が満足度の高いパソコンを手に入れることができる。
今回は、値ごろ感のあるパーツを選んで、現在主流の利用方法にほぼマッチしたパソコンを割安で手に入れるようにする。最新のパーツにこだわると、どうしても割高になってしまうのだ。下のグラフは、ペンティアム4のクロック周波数ごとの相場をグラフにしたものだ。クロック周波数が上がり高性能になるにつれ、価格が上がっており、2.26GHzでグラフの傾きが急になっていることが分かるだろう。最新のCPUは割高なのだ。
BTOで購入するには、ハードウェアの知識が多少必要だ。どんなパーツが必要であるかを覚え、それぞれのパーツにはどんな種類の製品があるかを理解しなくてはならない。また、パーツごとにどの製品を選べばいいのかを考える必要がある。まずは、パソコンに絶対必要なパーツを覚えよう。
通常のパソコンに必要なパーツは4ページの表の通り。このほかに、CPUを冷却するためのCPUファンや各種ケーブルなど、細かいパーツがいくつかある。また、パソコンの外部装置としては、キーボードとマウスを必ず用意しなければならない。スピーカーもあった方がいいだろう。
表のうち、サウンドカードについては不要なことが多い。最近のマザーボードには、サウンド機能を持ったチップを搭載しているものが多いからだ。また、LANカードも、LAN機能を持ったマザーボードなら不要だ。
このように、サウンド機能やLAN機能がマザーボードに搭載されている状態を「オンボード」という。グラフィック機能がオンボードの場合は、ビデオカードが不要になる。