テレビを録画したりビデオカメラで撮影したりした映像を、ビデオテープに保存して押し入れに眠らせている人は多いだろう。だが、ビデオテープはサイズが大きく、保存には適していない。保存状態が悪いと、ノイズだらけになっていたり再生中にテープが切れてしまったりする。そんなデメリットを解決するために、アナログビデオの映像をデジタル化しよう。
アナログビデオのデジタル化には、映像の取り込みが必要だ。キャプチャカードなどの機器が必要になってくるが、いくつかの選択肢がある。
まず、メディアコンバータを使い、IEEE1394経由でDVキャプチャをする方法。高画質に取り込める上、映像の編集もしやすい。だが、メディアコンバータとIEEE1394インタフェースなどで3万円ほどの出費が必要だ。さらに、大量のハードディスク容量が必要なため、RAIDを組むなどの対応が必要となる。結果として、7万円ほど費用がかかる。
2つ目は、ハードウェアエンコードのMPEG2キャプチャカードを使う方法。映像はきれいだが、編集がしにくい。キャプチャカードも3万円以上するものが多い。もちろん画質にこだわればこだわるほど、キャプチャカードの値段は高くなり、10万円を超えるものも珍しくない。
最後に、1万円程度で購入できる安価なキャプチャカードを使った方法がある。手間はかかるが、費用をあまりかけずに済むのがうれしい。今回は、この方法を紹介しよう。
さて、パソコンに取り込んだ映像の保存方法としては、DVDビデオ、MPEG4ファイル、ビデオCDといった形態が考えられる。
DVDビデオは高画質だが、作成に時間がかかる。DVD‐Rメディアだって高価だ。また、DVDプレイヤーがないと視聴できない。それに比べると、ビデオCDはCD‐Rメディアで作成できるので安くできる。作成するのに時間もかからない。だが、画質が劣る上、1時間しか収録できない。
MPEG4ファイルはパソコンで扱う分には便利だが、逆にパソコン以外では視聴できない。それぞれに一長一短があるので、目的に応じて保存方法を使い分けよう。