面白いソフトには、オープンソースで開発されているものが多い。オープンソースとは、プログラムの基となるソースコードを公開して、開発する形態のことだ。使っている側からすれば、意識することはほとんどないだろう。だが、オープンソースにはさまざまなメリットがある。面白いツールがどんどん出てくるのも、ツールが日々改良されるのも、オープンソースのおかげといって過言ではないのだ。
オープンソースのソフトが大量に集まる「SourceForge.net」の過去1週間のダウンロード数上位を見てみよう。上位には、「eMule」「BitTorrent」「PTC」「eMule Plus」「DC++」など、P2Pのファイル共有ソフトがズラリと並ぶ。しかも、これらのソフトは、大容量ファイルの共有に対応している。ファイル共有はオープンソースを中心に回り始めたのだ。
ほかにも、家庭用ゲーム機のエミュレータ、ポートスキャンツール、スニフィングツール、リモート管理ツールなど、アイデア次第ではダークに利用できるツールが盛りだくさん。オープンソースのソフトをチェックすれば、いち早く面白いソフトを探し出すことができるのだ。
ではなぜオープンソースには、面白いソフトが多いのだろうか。まず、ソースコードが公開されているおかげで、ほかのプログラマーが新しいソフトを作成しやすいということがある。
また、多くのオープンソースのソフトには、GPLというライセンスが適用されている。GPLでは、ソースコードの流用が自由だ。その代わり、作成した改良版ソフトをオープンソースにすることと、GPLを適用することを義務付けている。このことが、オープンソースの連鎖を促しているのだ。
今回は、P2Pソフトや動画関連ツールを中心に、ネットが面白くなるオープンソースのソフトをチェックしていくぞ。
文:TOGO、翠川まお、橋本和明CG:荒井清
※PART1および,PART2,3の一部は,現在発売中のネットランナー 2003年9月号の誌面でご覧いただけます(バックナンバーのオンライン購入はこちらから)