疑問2 |
屋外にアクセスポイントを 設置しても大丈夫? |
IEEE802.11bやIEEE802.11gの場合、ベランダなどの屋外にアクセスポイントを設置することが可能だ。これならビール片手に夕涼みをしながら、ノートパソコンでネットサーフィン、なんてことも夢じゃない。しかし、5GHz帯を使用するIEEE802.11aは、残念ながら電波法により屋外での使用が禁止されているので注意しよう。
IEEE802.11bやIEEE802.11gであれば、あらかじめ屋外での利用を想定した製品が販売されているので利用してみよう。
メルコから発売されている「WLE-HG-DA」。価格は1万9800円。小型、軽量で設置が容易な屋外用アンテナなので、マンションのベランダにも最適だ
一般的に電波が人体に当たると、体に吸収され熱作用などが起こるとされる。しかし、無線LANの出力はPHS並みの10mW以下であり、特に人体への影響はないと考えられている。ちなみにこの数値は、携帯電話と比較すると10分の1以下であり、実は無線LANよりも携帯電話の方が、はるかに強い電波を出しているのである。
医療機関でPHSが採用されている例があることからも、同等の出力である無線LANが人体に影響しないことが分かるだろう。また同様に、医療用機器に対する影響もほぼないといえる。
また、家電に対しては特別影響を与えないので安心して使える。ただし、2.4GHz帯を利用しているIEEE802.11bは同じ周波数帯を使用している電子レンジと干渉する可能性がある。本誌171ページの実験結果を参考に、影響を及ぼさない場所にアクセスポイントを設置しよう。
日本ではあまり普及していないBluetoothも、同じく2.4GHzを利用しているので、干渉の可能性があるぞ。
疑問4 |
アクセスポイントを検知する ウォードライビングって何? |
ウォードライビングとは、無線LANの電波を検知する専用ソフトをノートパソコンにインストールしておき、そのノートパソコンを自動車に乗せ、セキュリティ保護のかかっていないアクセスポイントを探す行為のことである。もちろん、自動車でなくともノートパソコンをそのまま持ち歩いても同じこと。最近はファストフード店が無線LANスポットになっているため、オフィス街などを走行すればいくつか電波を検出できるはずだ。セキュリティの弱いアクセスポイントを探し出せば、ネットワークに侵入することも可能であろう。
「NetStumbler」などのツールを使えば、誰でもウォードライビングでアクセスポイントを探し出すことができるが、ネットワークへの不法侵入は法に触れる危険があるので十分に注意したい。また、無線LANの管理者は、WEPによる暗号化やMACアドレスによるアクセス制限などの対策を講じる必要があるといえる。
ウォードライビングの概念 |
NetStumblerで記録できる情報
- WEP暗号化の有無
- SSID
- アクセスポイントのMACアドレス
- アクセスポイントのステーション名
- 使用している周波数チャネル
- 無線LANのチップセットを製造しているベンダ名
- インフラストラクチャーモード/アドホックモード
- 受信した電波の信号レベル
- 受信した電波のノイズ・レベル
- 信号レベルからノイズ・レベルを差し引いた利得
- 電波を受信した時刻
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