電子ガジェットの普及、そしてオモチャブームの到来で「乾電池」の需要が高まっている。さまざまな種類の製品が店頭に並んで迷ってしまうが、乾電池の賢い選び方を考えてみた。
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日本初のアルカリ乾電池を世に送った日立マクセルから、約40年前のデザインを忠実に再現した復刻版が登場。同社アルカリ乾電池「ダイナミック」のシュリンクパックに期間限定で同梱される。
乾電池ブームがやってくる予感がする。
「えー、携帯電話もパソコンも充電式のバッテリー(2次電池)が主流なのに、どうして?」と思われるかもしない。だが、乾電池を使う電子機器は、実際には着実に増えているのである。
代表的なのは「ポータブルオーディオプレーヤー」だ。その中でもフラッシュメモリ型のMP3プレーヤーでは、電源に乾電池を使うものがけっこう多い。充電の手間が要らないだけでなく、外出先で手軽に入手できる利便性から乾電池式のプレーヤーをあえて使っているユーザーも少なくないという。
もう1つの注目株が「電子辞書」。これもほとんどが乾電池駆動となっている。最近は外国語系に力を入れた製品が数多く登場し、海外旅行の強い見方となったり、また電車の中で語学の勉強に使っているという人も多いことだろう。
「ICレコーダー」を使う人も増えてきた。大容量メモリ製品の低価格化が進み、テレコ時代では困難だった数時間〜十数時間もの長時間録音も可能となったことなどが普及の要因だろう。それらICレコーダーもまた、乾電池をエネルギー源としている製品が圧倒的に多い。
そして家庭内ではなんといっても「リモコン」だろう。テレビやエアコンだけでなく、ビデオレコーダーや各種オーディオ機器、最近は照明までもがリモコン操作のものが増えてきた。気づいたら机の上はリモコンだらけ。そしてこれらリモコンのほとんどが、乾電池で電力をまかなっている。
そして新たな乾電池消費につながるトレンドが生まれつつある。そのキーワードは“オモチャ”だ。今、30〜40歳代のお父さん世代が、我が子そっちのけで自らがオモチャにのめり込んでいるらしい。
この世代が子どもだった昭和40〜50年代には、小型モーターを組み込んだプラモデルや、LED/FL(蛍光管)/液晶を使った電子ゲーム(LSIゲーム)など、乾電池で動くオモチャが全盛だった。そして彼らの憧れだったのは、遠隔操作で自由自在に動かすことができる「ラジコン」だ。
当時、おこづかい数カ月分にお年玉を足してようやく買えたのが、このラジコンだった。比較的手の届きやすいラジコンカーやラジコン戦車などでも1万〜数万円はしたし、ラジコン飛行機などは高嶺の花……。それが今では、ラジコンカーなら千円前後から買えてしまうし、憧れのラジコンヘリなども数千円で購入できる製品が登場している。そして、このお手頃価格になった近年のラジコンはみな、乾電池駆動が圧倒的に多いのだ。
その極めつけは、タカラトミーが今年7月に発売する“室内コントロール飛行機”エアロソアラだ。発泡スチロールでできた超軽量ボディに自社開発の超小型モーターを装備。40秒チャージで室内をフワリと30〜40秒飛行できるというシロモノ。赤外線を利用してコントロールするので正確にはラジコンではないのだが、何しろ本体+プロポ(送信機)付きで2625円という値段なので、色違いで2機、3機とつい大人買いしてしまいそうだ。
このエアロソアラの動力源は、3本の単三形乾電池。プロポ内に乾電池をセットし、飛行機本体に装備されている超小型充電池にチャージする。そのほかでも、お手頃価格になった近年のラジコンはみな、乾電池駆動が圧倒的に多い。
かつてカセットテープ型ウォークマン全盛時代に大量消費された乾電池も、充電池の普及で最近は以前ほど出番が少なくなってきたのでは、と思いがちだが、MP3プレーヤーや電子辞書など電子ガジェットの普及や、このオモチャブームなどで「再び乾電池ブームがくる(いや、もう来ている?)」……と筆者は考えるわけである。
さてここまで読み進めてくると、早速乾電池を買いに行きたくなったことだろう。だが、久しぶりに乾電池売り場を真剣にながめてみて唖然とするかもしれない。なぜなら最近は、じつにさまざまな乾電池が売り場に並んでいるからである。
使い切りの1次電池だけでも従来からのマンガン乾電池やアルカリ乾電池のほかに、ニッケル系乾電池といった新参者も登場して、ますますわかりづらくなっている。メーカーがユーザーに行ったアンケートでも「メーカーごとの性能の違いがわかりづらい」「商品パッケージを見ても、商品特徴がわかりづらい」といった意見が多数を占めるという調査結果が出ている。
ここで注意しておきたいのは「値段が高いor新開発製品=万能・最適な乾電池」では決してないということだ。
例えば、21世紀になって登場したニッケル系乾電池は、動作電圧が従来の乾電池よりも高いため電子機器に障害を及ぼす危険性もあり、メーカー側も使用を推奨していないケースが少なくない。また、時計やリモコンといった「軽負荷」の機器にハイパワーを売りにする乾電池を使用するのは、あきらかにムダだ。
さまざまな乾電池利用製品を負荷別に見てみると、ニッケル系乾電池がうたうハイパワーを必要とする「重負荷」製品――具体的にはラジコンカーやデジカメなどだが、それらの構成比は単三形乾電池で全体の2割強、単四形乾電池ではわずか5〜6%しかない。しかも、多くのデジカメメーカーが、ニッケル系乾電池を推奨していない現実を考えると、ニッケル系乾電池が活躍できるシーンは意外と少ないことに早晩気づかされる。
前述の電子ガジェットを振り返ってみると、MP3プレーヤー/電子辞書/ICレコーダーすべて「中負荷」製品であるし、リモコンは「軽負荷」製品だ。オモチャではモーターを直接駆動させるラジコンは「重負荷」製品だが、注目のエアロソアラは本体搭載のバッテリーに充電を行う電源として乾電池を使うため「中負荷」製品となる。つまり、ほとんどの製品が中〜軽負荷領域に収まってしまうのである。
では、どの乾電池を選べばよいのだろうか? それはやはり、長きにわたり性能向上を繰り返してきた究極の乾電池「アルカリ乾電池」ということになるだろう。
「では、アルカリ乾電池を買いに行こう!」と何も考えずに出かけると、またもや乾電池売り場の前で頭を抱えることになる。アルカリ乾電池のメーカー・ブランドだけで10種類以上あるからだ。すべて同じ形の乾電池は、性能を見た目で判断できない。
そんな時は“温故知新”、アルカリ乾電池の生い立ちを紐解いてみよう。
アルカリ乾電池は、マンガン乾電池と同様に二酸化マンガン(正極)と亜鉛(負極)の反応で電気を発生させる乾電池だ。
マンガン乾電池との違いは、電解液にアルカリ性の水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムを使用する点(マンガン乾電池の電解液は塩化アンモニウムや塩化亜鉛)。その原理自体は古くから知られていたが、実用的な電池としては、1947年に米国で発売された「クラウンセル」が最初とされている。
国内では今からさかのぼること40年以上前、1963年にマクセルから発売された単二形乾電池「AM2」がアルカリ乾電池の記念すべき国産第1号となる。ちなみに「マクセル」の社名の由来は、創業製品の乾電池ブランド「Maximum Capacity Dry Cell」(最高の性能を持った乾電池)からきている。つまり乾電池で会社を興し、アルカリ乾電池で日本のエレクトロニクス業界を支えてきたわけだ。
そのマクセルが誇る高性能アルカリ乾電池が「ダイナミック」シリーズ。軽負荷から重負荷まで全領域に対応した新世代乾電池として1999年に登場した。2004年には「KEEP&MOREテクノロジー」を新たに開発して、従来2年だった使用推奨期限を業界初の4年にまで延長。さらに2005年には使用推奨期限を5年にまで延ばすなど、毎年のように総合性能の向上に取り組んでいる“進化するアルカリ乾電池”なのだ。
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提供:日立マクセル株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年6月30日