ナチュラル・サウンドという極上の響き――ヤマハHi-Fiオーディオスピーカー「Soavo-1」インタビュー(3/3 ページ)

» 2006年10月02日 00時00分 公開
[本田雅一,PR/ITmedia]
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欧州サウンドベースのジャパンオリジナル

――よくスピーカーの開発に近道はないといわれます。どんなに計算ずくで設計しても、結局、最後には人間が実際の音を聴きながら調整していかなければならない。実際の音決めにおいて苦労したところはありませんか?

岡崎氏: 実はこれが意外に楽だったんです。直方体のキャビネットでは音が乱れやすいのですが、Soavoは筐体のどこにも平行する面がない特殊なデザインにしています。またキャビネット内部にも平行面がないため、内部定在波が少なく、音の収束も素直なため、内部吸音材でイヤな音を消し、あとは各ユニットの位相特性を合わせ込んだら、ほぼイメージに近い音が出てきたんです。

 そういう意味では、とても素直で苦労のない、言いかえると、化粧をするまでもなく素顔なままで美音を出すスピーカーと言えるのではないでしょうか。

photophoto どこにも平行する面がない特殊なデザインのSoavo筐体

――製品紹介では女性ヴォーカルの質感を繰り返しうたっていますね。どのような曲を聴きながら音を調整したんでしょうか?

岡崎氏: ダイアナ・クラール「The Girl In The Room」の7曲目がリファレンスです。ピアノらしいピアノの音とオンマイクで歌う声が特徴の曲ですが、お世話になった人へのメッセージを伝える情感表現を、きちんと歌詞の意味通りに伝えられるようにと考えました。さらにその後、発表会でもお世話になったアン・サリーさんの曲などで追い込んでいます。

――奥に展開する情感表現を重視したスピーカーと言われればその通りですが、一方で音離れは決して悪くなく、アタックのスピード感も十分にあります。欧州系サウンドと言っても、実際には様々な音作りがありますが、欧州サウンドほどシメっぽくはなく、かといって西海岸ほどあっけらかんともしていない。基礎は欧州系サウンドといっても、ヤマハなりの意図を感じる気がします。

岡崎氏: 音楽を聴きながら、その素材感を引き出そうと、磨きに磨きぬいていたら、ソースの中にある、それまでは見えなかった情報が浮かび上がってきました。音場の作りとしては欧州テイストですが、音作りすべてが欧州スピーカーのマネではありません。

 これは開発部隊の中で話していたことなのですが、日本人が作るスピーカーなのだから、強い味付けよりも、、色付けの少ない大吟醸のような音にしようと。欧州ベースですが、そこはヤマハのオリジナルです。過去の名機と言われた製品よりも、素材の表現力では上回っていると自負しています。是非とも、生まれ変わった新しい時代のフラッグシップたるSoavo-1の音に触れてみてください。

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提供:ヤマハエレクトロニクスマーケティング株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年11月1日