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“ブラビア史上最高画質”の秘密、「XR1シリーズ」(1/2 ページ)

» 2008年08月28日 16時25分 公開
[ITmedia]
photo 「KDL-55XR1」

 ソニーは8月28日、液晶テレビ「BRAVIA」(ブラビア)の新製品として4シリーズ8機種を発表した。世界最薄の「ZX1シリーズ」や4倍速駆動の「W1シリーズ」など、技術的にもユニークな製品がそろっているが、中でもアグレッシブに画質を追求したのが「XR1シリーズ」だ。

 XR1シリーズは、46V型と55V型の2サイズ。3原色(RGB)のLEDを使用したバックライトシステム「トリルミナス」を搭載したのが大きな特徴となる。トリルミナスは、同社が2004年にリリースした「QUALIA 005」や昨年のハイエンドモデル「KDL-70X7000」の採用実績があるが、今回はそれを進化させた上に部分駆動(エリア制御)を組み合わせている。

photophoto 拡散板に穴を開けてLEDバックライトが見えるようにした展示(左)。LEDバックライトは、レッドとブルーが各1に対してグリーン2つの計4つで最小ブロックを構成している(右)

 RGB(赤、緑、青)を用いて白い光を作り出すLEDバックライトの効果は、まず色再現範囲の拡大。NTSC比でプラス22%の色域を実現したという。また部分駆動によって映像の暗い部分に対してはバックライトを“消す”ことが可能になり、黒の表現力が向上する。

 「従来のCCFLバックライトは暗いシーンでも蛍光管はつきっぱなしのため、“光漏れ”は避けられない。対して部分的にLEDを点灯/消灯できる部分駆動では、映像本来の黒と豊かな階調表現が可能になるた」(ソニー)。XR1シリーズのダイナミックコントラストは100万:1以上。「有機ELテレビのXEL-1と同等。測定限界を超えた」。

photophoto 「XR1」と従来機の「X5000」を並べ、夜景のシーンを表示したところ。黒の沈み込み方が全く違う(左)。XR1の映像を消し、バックライトのみ表示したところ。暗闇にあたる部分はバックライトが消えていることが分かる(右)

 新たに「モーションフロープロ120Hz」と名付けられた倍速駆動技術もLEDバックライトを活用するものだ。その仕組みは、黒挿入と中間フレーム生成の“いいとこ取り”。

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