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» 2015年06月24日 10時00分 UPDATE

テクノロジー解説<7>:よいモノを長く使うために――LED照明の寿命を飛躍的に延ばした革新技術「ヒートパイプテクノロジー」 (1/2)

なぜ市場に出回っているLED照明は、3万〜5万時間の寿命で良しとされているのか。LED本来の寿命はもっと長いはずだ。そこにメスを入れた「ジェイク ダイソン ライト」のLED照明――そのコア技術といえる「ヒートパイプテクノロジー」を紹介しよう。

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 市販されているLED照明の寿命は、ほとんどが3万時間から5万時間だ。蛍光灯や白熱電球に比べるとかなりの長寿命であることは間違いないが、実はLED自体の寿命はもっと長い。しっかりと熱対策を行った製品であれば“一生もの”になる可能性もある。それを改めて指摘したのが「ジェイク ダイソン ライト」だった。

ts_dysontech06.jpg フロアライトの「CSYS™(シーシス)floor」

 なぜ市場に出回っているLED照明は、3万〜5万時間の寿命で良しとされているのだろうか? それは白熱電球や蛍光灯を作っていたメーカーがその延長線上でLED照明を手がけ、広く普及している照明器具でそのまま使えることを大きなメリットにしてきたからだ。例えば「E26」や「E17」といった一般的な口金に対応したLED電球の登場により、われわれは照明器具自体を買い替えることなく、省電力化や長寿命化といったLEDの恩恵を受けることができた。しかし初期のLED電球があまり明るくない20〜30ワットクラス(白熱灯換算)で登場したことからも分かるように、実はかなり無理をしながら進歩してきた経緯がある。

 単純な構造の白熱電球と違い、LED電球には電源回路など熱に弱い部分もある。一方、発光効率の高いLEDでも、光にならず熱として放出されるエネルギーの量はまだまだ多い。LED自体が発生する熱により、光源部の周辺は120〜140度まで熱くなり、周辺回路やLEDそのものに悪影響を与えてしまう。放熱をほとんど考慮していない既存の照明器具を使い続ける限りは逃れられない課題だ。ひどいケースでは、半年ほど使っただけで光量が30%も落ちてしまったり、点灯しなくなってしまうものも存在するという。

 逆にいえば、効率良く熱を外部に放出することさえできればLED照明は本来の寿命を全うすることができるはず。ここに着目したのが、英ダイソンの創設者であるジェームズ・ダイソン氏の息子、ジェイク・ダイソン氏だった。

ts_jakedyson010.jpg ジェームズ・ダイソン氏の息子、ジェイク・ダイソン氏

気化熱に煙突効果

 彼が最初に目をつけたのは、PCの放熱技術だった。PCは照明器具ほどの寿命は求められないが、CPUが発する熱を適切に処理しないと熱暴走などを起こしてしまう。このためヒートシンクやペルチェ素子を使ってCPUを冷やしたり、狭い筐体(きょうたい)の中にファンを設置して放熱対策を行っている。たしかにファンを使えば効率良く放熱はできるが、これをLED照明に持ち込んだ場合、ファンの風切音や駆動音といった騒音、さらに消費電力の増加といった課題が生じるため、この手法を採用することは断念した。

ts_dysontech07.jpg 「Ariel™(アリエル)」のダウンライト。天井に向けて光りを放つ間接照明のアップライトタイプも用意する

 一方、たまたま宇宙空間に浮かぶ人工衛星について知る機会があったジェイク氏は、新たな突破口を見つける。宇宙空間に浮かぶ人工衛星だ。太陽の光があたる部分は200度近い高温になり、逆に影となる部分はマイナス200度の超低音まで下がるというタフな環境で、人工衛星のシステムを正常に動作させるために高度な冷却システムが欠かせない。そこで使われていたのが、熱伝導性の高い銅素材だった。銅管を用いて熱を逃がす「ヒートパイプテクノロジー」の最初の一歩だ。

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提供:ダイソン株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia LifeStyle 編集部/掲載内容有効期限:2015年6月30日

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