第3特集

サービス開始から1ヶ月ほどが経過した24/26MbpsのADSL接続サービス。当初は、その仕組みや理論上の速度しかはっきりしなかったが、実際に開通したユーザーの声から、ようやく実効速度や使用感が聞こえ始めてきた。実際のデータを元に24/26Mサービスの実像に迫ってみる。

※「24/26Mサービスで何が変わったのか？」「24/26Mユーザーのアンケートから見るサービスのホント＆本音」は，現在発売中のYahoo! BB Magazine 2003年11月号の誌面でご覧いただけます（バックナンバーのオンライン購入はこちらから）

ユーザー 事例	12Mサービスと比べて2Mbpsほどスピードアップ
1	Yahoo! BB 26M

　サービスの申し込み受付、実際のサービス開始ともに早い段階でスタートしたYahoo! BB 26Mサービス。実際の回線速度も比較的高速で、線路長1.57km、伝送損失28dBの環境に導入したところ、実効速度で8.59Mbpsという結果になった。これまで、同一環境に導入していたYahoo! BB 12Mサービスと比較すると、約2Mbpsほどの速度向上が見られた結果になる。

　同社のサービスの場合、近距離ではG.992.5 Annex A、2〜2.5kmを超えるケースでG.992.1 Annex A（どちらもオーバーラップを利用）というように接続される規格が自動的に変更される仕様になっているが、提供されるモデムでの設定が不可能なため、実際にどの規格で接続されているかは判断できない。ただし、今回の事例の場合であれば、2Mbpsと比較的速度向上幅が高いことから、おそらくダブルスペクトラムを利用したG.922.5 Annex Aで接続されているのではないかと推測される。

　なお、接続される規格については、線路長や伝送損失などのパラメータを元にADSLモデムが自動的に判断する（図参照）。このため、実際にどのような規格で接続され、どれくらいの速度が実現できるかは、実際に回線を導入してみないことには判断できない。また、オーバーラップを利用したG.992.5 Annex Aに関しては、TTCのスペクトラム適合性確認で距離が2.5kmまでと制限されている点にも注意が必要だ。

　残念ながら、現時点では新規申し込みのみとなっているが、既存サービスからの乗り換えも9月ごろから徐々に開始される模様だ。

　なお月額利用料金は、Yahoo! BB 12Mサービスと比べて、ADSLサービス料が200円アップ、モデムレンタル料が100円アップの、合計300円アップとなっている。

24/26M ADSL実測比較　1/6