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カメラとナビの進化形 A5502K SPECIAL

今、一番デジカメっぽい「A5502K」
「ツインカメラ+キセノンフラッシュ」には理由がある

auの冬モデルのトリで登場するのが京セラ製の「A5502K」。100万画素と11万画素のツインカメラ構成で、携帯電話では初となるキセノンフラッシュが搭載された。この「ツインカメラ+キセノンフラッシュ」が京セラのこだわりだ。

 auから登場した京セラ製の「A5502K」は、冬モデルのトリで登場するだけあって、かなり豪華な端末だ。


液晶部分をスライドさせる“リボルバースタイル”を採用した「A5502K」。回転軸の強度は「前モデルの1.5倍」と、さらに頑丈になった

いつも表に出る2.4インチの大画面は、ハードコート処理が施され、傷が付きにくい。クレードルは本体を縦置きするタイプだ

 デザインは液晶部が回転するリボルバースタイルを採用、メインディスプレイには携帯電話向けとしては最大級の2.4インチの大型液晶が搭載された。カメラはデジカメスタイルで撮るための100万画素CCDと、自分撮り用の11万画素CMOSのツインカメラ構成。撮影補助用ライトは、携帯電話への搭載は初となる本格ストロボ「キセノンフラッシュ」だ。

 さらにはEZナビウォークの利便性を向上させる電子コンパスを内蔵。地図が常にヘディングアップで表示され、まるでカーナビのように徒歩ナビ機能を利用できる。

 そんな見どころいっぱいのA5502Kだが、まずはキセノンフラッシュを搭載したカメラ機能の使い勝手を見ていこう。

メガピクセル+キセノンフラッシュは”真に使えるデジカメ”を追求した結果

 A5502Kは、京セラ端末としては初のメガピクセルカメラ搭載機。閉じた状態でもメインディスプレイが表に出るリボルバースタイルは、2.4インチの大型液晶をファインダー代わりに使えるデジカメスタイルで生きてくる。miniSDスロットも装備され、大容量の画像を多数保存できるようになった。

 実際、デジカメスタイルでの使い勝手はかなり良好だ。本体の左側面──デジカメスタイルではトップに来る部分に6つの操作ボタンがレイアウトされ、ズーム操作はもちろん撮影時に必要なほとんどの操作を容易に行える。操作ボタンに対する機能が重複していないため操作が分かりやすい上、大画面のファインダーに映る表示を見ながら利用できるからだ。アプリボタンを押すとメニューが起動することさえ覚えておけば、デジカメスタイルで操作に戸惑うことはほとんどない。

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 左右の三角と丸の付いた3つのボタンは、中央がシャッター、左右がズームキーに割り当てられ、設定操作時には決定キーと左右キーを兼ねる。アプリキーを押すとメニューがポップアップして撮影に関するほとんどの設定が行える。Backキーは撮影した画像のキャンセルやメニュー操作時の“戻る”機能だ。カメラアイコンはカメラ機能のオン/オフ
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ファインダーで提供される情報も多いため、大型ディスプレイが生きる。マクロ撮影のオン/オフやストロボの充電状態なども表示される。アプリボタンを押すとメニューがポップアップし、左右キー、決定キーで操作できる

 「当社初のメガピクセルということで、こだわったのは発色です」と話すのは、京セラ移動体通信機器技術部の片山泰宏氏。ハイエンド端末で200万画素カメラを採用する端末が増える中、100万画素カメラを採用したのも、「発色を含めたトータルバランスで100万画素カメラがベターだったから」だという。確かにA5502Kで撮影した画像は破綻が少なく、発色も良好だ。

 また大きな特徴なのがキセノンフラッシュの採用。これはいわゆるケータイで採用されているLEDのライトではなく、レンズ付きフィルムやデジタルカメラで一般的に採用されている本格ストロボで、撮影時に強力に発光するもの。LEDのライトで撮影した画像と比べると、色合いも自然で光量もぐっと多く、一見してその優位性が分かる。

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夜間の公園での撮影。(1)キセノンフラッシュ搭載のA5502K、(2)撮影補助用ライトがLEDのカメラ付き端末でそれぞれ撮影した画像。従来のLED採用機では、バストアップ程度の距離でもライトの力は及ばず、色情報が失われている。A5502Kではフラッシュが効いて人物をきれいに撮影できている
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音楽に合わせてライトが点滅する暗い室内環境のカラオケボックスで撮影。(3)が本格ストロボのA5502K、(4)がLEDのカメラ付き端末。今まで撮影をあきらめていた場所でも十分使えることが分かる
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A5502K 技術担当
片山 氏

 「当社の従来端末でもLEDのライトを採用していましたが、明るさの面では正直不満がありました。例えば暗闇では50センチ程度しか実用的に撮影できないからです。キセノンフラッシュなら2メートル程度は実用的に被写体を照らし出せますから、暗闇でも2〜3人の人物を撮影できます。LEDでこれを実現するのは到底無理です」(片山氏)

 半面、キセノンフラッシュの採用には疑問も残る。これまで携帯電話がLEDを搭載してきた理由の1つに消費電力の問題があった。キセノンフラッシュがA5502Kの電池の持ちに影響することはないのだろうか。

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A5502K プロジェクトリーダー
中垣 氏

 「キセノンフラッシュの採用でバッテリーの持ちを危惧される人も多いと思うのですが、LEDを撮影時に常時点灯するタイプと比較すると、トータルで消費電力が特に大きいということはありません」(A5502K プロジェクトリーダー 中垣修ニ氏)

 キセノンフラッシュの発光時の(正確にはチャージ時)消費電力とライトの消費電力を比べると、確かに消費電力はキセノンフラッシュのほうが大きい。しかし撮影する瞬間しか発光しないので、日常的な使い方をする分にはほとんど気にしなくてよさそうだ。

 再チャージにかかる時間も、一回発光させた後でも最大5秒くらいで行われるため、それほど時間も気にならない。また過去にチャージが行われていれば、カメラモードに切り替えたほぼ直後から利用できる。チャージ時にしか電力を消費しないメリットを生かし、標準で明るさに応じて自動発光させる設定になっている。そのため多くのケータイカメラのライトのように、意図してオンにする必要もない。フラッシュならではのメリットでもあり、まさに単体デジカメと同じ使い勝手だ。

 またフラッシュの脇にはLEDのライトも装備。これは主に動画撮影時に使うためのものだが、静止画撮影時にも便利に使える。フラッシュの設定は、暗い場所を感知するとオンになるオートとオン、オフの3種類があるが、これをオンに設定すると、カメラモードで常時ライトを点灯させられるようになっている。「暗い場所での撮影時に被写体を捉えやすいように」という配慮だ。

よりデジカメらしく〜デザインへのこだわり

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A5502K デザイン担当
南出 氏

 A5502Kでは、使い勝手だけでなくデザインもデジタルカメラを意識している。背面──デジカメスタイルでは正面を向く面は、一見するとデジカメと見間違うようなデザインになっている。

「レンズやフラッシュの位置といった基本的なレイアウトはもちろん、レンズの周辺部にアルミを採用するなどデジカメらしいスタイルにもこだわりました。例えばレンズ下部にレイアウトされたスピーカーも、違和感が出ないようにスピーカーホールのデザインを工夫しました」(デザインを担当した南出圭一氏)

 見た目のデザインだけでなく、機能的な部分にも配慮した。右側のラバーグリップ部は、下部に中指を引っかけるように持つことで、レンズやフラッシュ部分に指がかからないよう自然に右手でホールドできる。また「デジカメスタイルの良いところは両手でしっかり保持できる点」ということから、左側にもグリップ代わりになる突起が設けられている。

 A5305Kではスライドカバー付きであったレンズ部が、A5502Kでは露出されている。この部分にはハードコート処理が施されており、特に保護シートなどを張る必要はなさそうだ。


使い勝手だけでなく、デザインもデジタルカメラを意識している

ラバーグリップ部がホールドのしやすさにも貢献している

ケータイカメラとしての使い勝手も犠牲にしない〜ツインカメラ

 A5502Kのカメラは、通常撮影用の100万画素CCDと自分撮り用の11万画素CMOSのツインカメラ構成。自分撮り用のインカメラは、ディスプレイ面のヒンジ部付近に内蔵されている。実装上、端末サイズに影響する上、ここ最近では非主流になりつつあるツインカメラ構成を、なぜ京セラは採用したのだろう。

 「自分撮り用ミラーを使うという選択肢もあったのですが、使い勝手を重視するとやはりツインカメラ構成のほうがいい。小型ミラーと大型ディスプレイではまったく使い勝手が変わってしまいます。またムービーカメラとしての使い勝手を考慮した──というのも大きな理由。ムービーはメッセージ代わりに使う人も多く、静止画以上に自分撮りで使う人が多いのです」(中垣氏)

 100万画素CCD+11万画素CMOSのツインカメラ、キセノンフラッシュ、デジタルカメラスタイル、ファインダー代わりの2.4インチ液晶──。今回、A5502Kに搭載されたカメラ周りの機能は、京セラが“カメラ付き携帯電話”に対して出したひとつの“解”ともいえる。

 「実はキセノンフラッシュを実装するスペースがあれば、200万画素カメラユニットの搭載も不可能ではなかったんです。でも200万画素を搭載する前に、“デジカメの機能としてやるべきことがあるのでは”と考えたわけです。それが暗い場所でも実用的な撮影ができるキセノンフラッシュの採用につながった。京セラとしての携帯電話のカメラ機能に対する1つの回答だと思ってください」(中垣氏)

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