カード決済でパスワード確認 「VISA認証」がモバイルサイト対応
ECサイトでクレジットカード決済する際、パスワードを要求して不正利用を防ぐ「VISA認証サービス」が携帯電話やスマートフォンから利用できるようになる。
ビザ・ワールドワイドは8月26日、VISAカードを使ってECサイトで決済する際、パスワードで本人確認して不正利用を防ぐサービス「VISA認証サービス(Verified by VISA)」を、携帯電話やスマートフォンから利用できるようにすると発表した。10月に試験運用を始める。
VISA認証サービスは、ECサイトでクレジットカード決済した後、一旦VISAのサイトへ移動し、あらかじめ設定したパスワードを入力すると、カードを使用したユーザーが所有者本人かどうか確認する。認証されると買い物が完了する仕組みだ。
クレジットカードの番号や有効期限に加え、パスワードを入力させることで、第三者によるカードの不正使用といったリスクを低減する狙い。これまで国内では14のカード発行会社が採用しており、対応するPC向けECサイトで利用できる。
新たに携帯やスマートフォン向けのECサイトでも対応し、10月から一部のサイトで試験運用を始める。VISA認証サービスは世界展開しているが、携帯・スマートフォン対応は日本が初めてという。
経済産業省の調査によると、昨年の国内のECの売上高のうち、携帯端末からの購入は19.2%。「ほかの国ではここまで高い比率で携帯が使われていない。良い意味でガラパゴス」と、同社の鈴木章五 新技術推進部長は話す。
同社が6月に実施した調査によると、携帯を使ったオンラインショッピングでカード決済することに不安を感じている人が全体の51%に上ったという。米Visaのジェームズ・J・オールヒューゼンCEOは、VISA認証サービスの携帯対応で「PCと同等の安全性と利便性をもたらすことを可能にした」とコメントしている。
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