#009 - ADSL Part.2	High Speed Access

95％以上の地域で提供可能
ISDNや光化の影響は軽微

　イー・アクセスでは、今年の5月から独自の試験サービスを行ってきたが、申し込みのあったユーザーの95％はADSLのサービスを受けることができたという。「残りの5％は、ケーブルの光ファイバー化が進んでいたり、構内交換機が原因でサービスが開始できなかった」（同氏）

　また、電話局からの距離*7や回線の品質が通信速度に及ぼす影響が懸念される点については「すべてのユーザー宅で約束どおりの512Kbpsを達成している」（同氏）という。ただし、実際のインターネット接続において512Kbpsを保証しているわけではない。最高速度が512Kbpsということだ。また、イー・アクセスは、あくまでもアクセス回線を提供するだけなので、その上流のインターネットに接続される部分は、プロバイダを介することになる。プロバイダのネットワークが混雑してボトルネックになることも予想されるが、「それはプロバイダ次第であり、少なくともイー・アクセスの中では、ボトルネックは作らない」（同氏）と自信を見せる。また、来年度以降のエリア拡大は、「当面は東京、大阪の周辺地域から提供するが、2〜3年で全国の政令指定都市に広げていく」（同氏）

　東京めたりっく通信も大阪、名古屋など地方進出を本格化している。NTTの光ファイバー化計画の具体像が見えないいま、やはりADSLが次世代の通信回線の本命といえるだろう。

　現時点での問題は、NTTに払うADSL回線使用料*8の800円だ。ユーザーは電話回線の基本料金として月額1750円を支払っており、上乗せする形でのADSL使用料は、いわれのない不当な請求だ。ユーザーとして納得できるものではない。フトコロ具合に直接関係するだけに、NTTの早急な見直しを主張したい。

■主なADSLサービス（個人向け）
プロバイダ	速度(下り/ 上り)	初期費用	月額基本料	提供地域（電話局単位）
@nifty	512Kbps/ 224Kbps	2万5300円〜 2万8900円	7800円	イー・アクセスおよびNTT東日本に準ずる
NEWEB	512Kbps/ 224Kbps	3万5000円	6300円	●東京都：新淀橋、青山、池袋、三田、四谷、茅場兜●大阪府：大阪中央、北、東、大阪北、大阪淀川
ODN	512Kbps/ 224Kbps	3万〜 3万5000円	7100円	●東京都：新淀橋、青山、池袋、三田、四谷、茅場兜●大阪府：大阪中央、北、東、大阪北、大阪淀川
OCN	512Kbps/ 224Kbps	1万7600円〜	7100円	●同上
NTT-ME	512Kbps/ 224Kbps	2万9800円	6980円	●同上
イー・アクセス	512Kbps/ 224Kbps	提供先プロバイダに準ずる		●東京都：江戸川、練馬、渋谷、新宿、千代田、豊島、中野、港、世田ヶ谷、杉並、目黒、狛江、三鷹、調布●千葉：松戸、浦安●神奈川：横浜●大阪府：大阪城東、浪速、生野、中央、天王寺、阿倍野、北、豊中、守口、吹田（2000年10月〜12月）
ニューコアラ	512Kbps/ 224Kbps	2万3000円〜	8100円〜	●大分県：大分府内
東京めたりっく通信	640K〜1.6Mbps/ 250〜 270Kbps	2万7000円〜 3万2000円	6300円〜 8800円	●東京都：千代田、中央、港、新宿、文京、台東、墨田、江東、品川、目黒、世田ヶ谷、渋谷、中野、豊島、大田、杉並、練馬、板橋、北、荒川、足立、葛飾、江戸川、武蔵野、調布、狛江

※イー・アクセス，東京めたりっく通信の提供地域名は電話局の名前。地域内でもNTTやDSLプロバイダの設備，回線の問題でサービスが受けられない場合がある。詳細は各社ホームページなどで確認を。

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