News 2002年12月9日 09:35 PM 更新

News Weekly Access Top10(2002年12月1日−12月7日)
本命にもフラれた“Bluetooth”

ゲーム機用ワイヤレスコントローラにも採用が見送られたBluetooth。電波の再配分に伴う費用負担問題や、UWBという世代交代の波まで押し寄せてきたが……

News Weekly Top10 12月1日〜12月7日
1位 ゲーム機のワイヤレスコントローラが少ない理由
2位 CD-Rの「音」を考える:1枚8000円のCD-Rメディアは何が違う?
3位 止まらない「特許フリー標準」の流れ
4位 P4/2.8GHzにも対応する巨大ファンレスCPUクーラー
5位 WindowsサーバはLinuxより安上がり?
6位 どうなるLonghorn――次期Windowsに必須の機能は……
7位 MS、Xboxへの“賭け金”倍増も
8位 どうなる次世代光ディスク 第4回:NECは、なぜ東芝と“組んだ”のか?
9位 スクウェア・エニックス、“世界No.1ゲームソフトメーカー”へのシナリオ
10位 3万9800円の掃除ロボットが日本上陸
Weekly Top10 先週は、ワイヤレス全盛の時代にゲーム機のコントローラだけなぜ取り残されているかという記事が1位となった。ゲーム機コントローラのワイヤレス化ニーズの高さが、この順位にも表われている。

 記事内で紹介したロジクールのワイヤレスコントローラは、無線通信方式に独自の2.4GHz帯無線周波数技術を使っている。本来、ゲーム機コントローラのようなコンシューマー機器のワイヤレス化は、「Bluetooth」が本命だったはず。だが、実際にはBluetoothを搭載するとコスト高になってしまい、普及が進まないのが現実だ。

 さらに、Bluetoothには悪い知らせがある。先月末に電波産業会(ARIB)が行った電波の再配分方法についての説明会では、貴重な電波資源を利用してその恩恵を受けているBluetoothや無線LANなど免許不要の無線局にも、一定の費用負担を求める可能性があることが示唆された。仮に、製造メーカーなどから徴収する方法が採用された場合、メーカーの費用負担分は製品価格に転嫁される。つまり、Bluetooth製品のコストアップ材料がまた1つ増えることになるのだ。

 普及が進まぬまま、早くも世代交代の波まで押し寄せてきた。“次世代Bluetooth”といわれる無線通信技術「UWB(Ultra Wide Band:超広帯域無線)」が、実用化に向けて動き始めているのだ。UWBはBluetoothの1/4の消費電力で最大100Mbps以上の高速通信を可能にするほか、ワンチップ化しやすいなど製造コスト面でも有利といわれている。

 “次世代”の称号を与えられながら消えていったテクノロジーは数知れない。Bluetoothも、同じ轍を踏むことになるのだろうか。

[西坂真人, ITmedia]

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