より賢い投資術を考える――Moneyで何ができるのか?MS Money 2005 上級編

必ず儲ける投資術などないが、儲かる確率をより高める投資術ならある。もちろん怪しげなナントカ筋情報に頼るのではない。マネーソフトを使って自分のポートフォリオを冷静かつ多角的に分析、ネットから得られる情報を組み合わせ、収益性をきっちり上げていくのである。

» 2004年11月25日 00時00分 公開
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資産運用の幸せな時代

 個人でも実に多様な資産運用方法を利用できる時代になった。その意味で、今は“個人投資家”にとって、とても幸せな時代である。

 40代以上の読者なら覚えているだろうが、以前は銀行の普通預金に定期預金、割引金融債、株式売買や商品先物など、個人で手の出せる金融商品はごくごく限られていた。結局、一般的な個人の資産運用といえばローリスク・ローリターン商品が中心になり、ごくわずかな金利の違いとにらめっこしながら、精一杯の資産活用を試みていたものだ。

 ところが今や個人だって“何でもあり”である。かつては法人にしか許されていなかった金融商品が個人に開放されたり、あるいはそれらを細分化し組み合わせた個人向けの新商品が登場したりしている。最近人気の外貨預金も、以前は米ドル建てなど、ごく限られた通貨が対象だったが、最近では首都の名前も思い出せないような小国通貨建ての高金利商品が出回っている。

 では本当に儲かっているのか? と聞かれると、答えに困る人が案外多いのではないだろうか。「魚釣り」ではないが、釣れた魚のことは大きく吹聴したがり、ボウズだった日のことは“なかったこと”にしたがるものだからだ。

 株式投資に精を出している周囲の人に話を聞くと、みんな儲かった話はしてくれるが、よく聞くと「塩漬け」や「損切り」した株のことは、“主観的利回り計算”からは見事に削除されていたりする。「いや、この株は×××円まで戻したら売るので、損はしないんです」――ならば、株で損をする人などいないだろう(名誉のために付け加えるが、もちろん全員が全員そうだというわけではない)。

 絶対に損をしない投資などないが、より収益性を高める投資術ならあるはずだ。今回は「Money 2005」(以下、Money)を支援ツールとして使った、より賢い投資術について考えてみよう。

外貨建て預金の取り扱いも簡単

 現在、資産運用というと、国内銀行の普通預金を除く、さまざまな金融商品を指すことが多い。このうち、少額からでも始められ、比較的リスクが低く、リターンも悪くない商品として人気のあるのが、先にも触れた外貨建て預金(外貨預金)だ。

 Moneyでは、この外貨預金を投資資産(投資証券口座)として扱わず、(当たり前と言えば当たり前だが)銀行口座の一種として扱っている。だから外貨預金を資産として登録する作業は、国内の銀行口座の場合とほぼ変わらない。まず[新規資産の追加]−[銀行預金]からスタートする。

 ただ、ちょっと違う点もある。例えば[金融機関の選択]のところで、もしその銀行名が表示されていなければ下にある「取引先金融機関が表示されていない」を選んで、その銀行名ないし資産名を手入力すること。ついで、[初期の資産残高を入力してください]の部分で資産を入力する際、日本円ではなく“対象となる通貨”を選択するといった点だ。また、たいていの場合は、日本円の口座との移動などの設定も必要になるだろう。とはいえ、これらの設定はさほど難しいものではなく、一度してしまえば、後でややこしいことなどはない(外貨預金の取り扱い方については、詳しくはこちらのページを参照)。

資産の初期残高を選択する際、外貨預金ではその外貨を選択する。約60種類の通貨が選択可能

 もっとも、外貨預金自体には、ちょっと注意が必要だ。外貨預金を金融商品としてみた場合、単に金利の高低で選ぶのではなく、為替リスクや金融制度の違いなども十分配慮しておく必要があるからだ。

 インフレが進んでいる国の場合、金利は上昇しても、通貨価値は下落する場合が多い。その通貨建てであれば高金利なのに、日本円に換算し、兌換のための手数料を差し引くと、実質金利は少しもよくないというケースがある。加えて、その国自体がデフォルトに陥ったりして、通貨価値が急落するリスクもないとはいえない。逆に言えば、“強い国”は低金利だったりして、手数料なども含めると、わざわざ外貨預金にする魅力のないこともある。外貨預金を選ぶ場合、こうしたことを総合的に判断することが必要だ。

 Moneyであれば、「資産と口座」の「今すぐ更新」で為替レートも随時更新できるので、日本円に換算した場合の時価評価もしっかりチェックできる。約60種類の通貨に対応、最近多い、マイナーな外貨建て預金にもまず対応できる(MS Money2005の体験版はここからダウンロード可能)

「今すぐ更新」を選べば、最新の為替情報や株価、ニュースなどに更新できる

自分の資産運用状況を正確につかむ

 一方、株式などよりリスクの高い投資に関して言えば、二つのフェーズがあると筆者は考えている。まず第一が、自分の資産状況を正確につかむこと。リスクを取っていいマネーがどれだけあるのか、である。

 「命の次に大事な金で相場を張ってはいけない」という格言は、今でも真実だと筆者は思う。Moneyの「資産と口座」メニューでは、自分の資産の全体を見渡せる。自分の資産がどれぐらいリスクマネーに配分されているのか、それが冷静に見て適正なものなのかがここで判断できる。

 2番目のフェーズは、その“余剰資金”をどこにどのように配分するのか、である。冗談みたいな話だが、若い社員から「整理ポストに入っているA社の株を1円で買って、2円で売ったら利回りは約100%。買ってみたいんですが……」と相談されたことがある。

 売れれば確かにそうだろうが、その手の株は素人にはそんなに甘くない。売れなかったら元金もパーだ。そんなものに手持ち資金を丸ごとつぎ込めば、これはもう投資ではなく、丁半博打である。利回りの良い投資は、本来、投機性が高いものだが、その中でリスクをどうやって軽減させ(ヘッジし)、予想されるリターンを極大化させるかが、投資にとって本当の意味での勝負どころになる。

 Moneyでこうした戦略を立てるのに役立つのが、「投資と運用」という項目だ。このトップページでは、現時点での「投資証券口座」の時価評価額や投資収益の合計が表示される。また年初来の増減や今日時点での時価総額もここで分かる。

「投資と運用」のトップページ。「投資証券口座」など投資勘定の資産状況が一目で把握できる

投資判断を支援するさまざまなデータを提供

 実際に投資する場合、手持ち資金が少なければ宝くじでも買ったつもりになって、1銘柄に資金をつぎ込まざるを得ないだろうが、ある程度の資産があれば、たいていの人は投資先を分散してリスクを軽減させるだろう。また、複数の証券会社と取引があったり、投資信託などさまざまな商品を手がけているケースもあるはずだ。

 Moneyでは「ポートフォリオ」として、これらの情報を一元管理できる。表示も運用実績や収益計算表示、持ち高表示、銘柄データ表示など、必要に応じて組み替え可能で、例えば「銘柄データ表示」を選ぶと、選択した銘柄の一株利益やPER、配当利回り、時価総額などといったデータが表示される。自分の投資ポートフォリオが適切か、別の銘柄に組み替えるべきかといった検討が、このポートフォリオを使えば実行できるわけだ。

「ポートフォリオ」の表示。口座ごとに分け、それぞれの時価や時価総額を表示させた状態。さまざまな表示を選択できる

 もちろん各種のデータはMSNマネーを通じて自動更新可能で、ボタン一発でチャートを表示させることもできる。ちなみにMSNマネーのデフォルトのチャートは、ローソク足や移動平均、売買高などが表示できる他社サイトでもよく見かけるものだが、無償アップグレードできる「デラックスポートフォリオ」にアップグレードさせれば、多彩なチャート分析ができる「デラックスチャート」を利用できるようになる。

 企業の業績やポートフォリオを分析して売買するのは、一定期間銘柄を保有するスタイルの投資家に向く投資手法だが、最近はデイトレードやオーバーナイトなどごく短期間でさまざまな銘柄を売買する投資家も増えている。

 実際にはカンやその場の勢いで取引している人も少なくないようだが、こうした商いで投資効率を向上させるためには、テクニカル指標などを使い、売り時・買い時を適切かつ短時間に判断できるようにする必要がある。その点、「デラックスチャート」にすれば、RSIやストキャスティクス、MACDなどのオシレータ系指標が提供されるから、短期売買派の強い味方になるだろう。

MSNマネーのチャート。デフォルトの状態
「デラックスポートフォリオ」にアップグレードすると、チャートの表示機能も非常に多彩になる

 一方、「いや私はファンダメンタルズ派だ」という人には、MSNマネーを利用した「オンラインリサーチ」機能という味方が付いている。これを使うと、例えばその企業のニュースや財務情報、レーティング、それにアナリスト予想などといったデータが取得できる。アナリスト予想なら一株益の予想や成長率、あるいはその推移などが、レーティングではアナリストの評価やその平均値などの情報が得られる。

オンラインリサーチ機能から、投資対象銘柄のさまざまな情報を得ることができる。
ソフトバンクのレーティングを表示させてみた

 こうしたデータは、いずれもその通りにやれば絶対に儲かるというものではない。だが、なにも海図がない状態で船出するよりは、間違いなく投資の手助けになるだろう。

 Moneyでは、実際の売買に当たっては、「売買益の試算」という項目を使って、売却株数と価格、発生する税金などから売却益をシミュレートすることもできる。こうして行ったさまざまな売買の成果は「ポートフォリオ管理」の中の「投資総合報告書」上で、資産概要や主要な持ち高、直近の売買として一覧可能だ。

 もちろん、こうした投資・運用の成果は「投資と運用」メニューの部分だけでなく、Moneyのトップにある「資産一覧」など、Moneyのさまざまな部分に常時反映される。そこからまた、自分にはどれだけの資産があり、どれだけ投資に振り向けることができるのかを考え直すことができる。Moneyはそういう意味で、あなたのマネーがどんな状態にあるのか、とことんまで一元的に管理してくれるソフトなのである。

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企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia Biz.ID編集部/掲載内容有効期限:2004年12月31日