「液晶ペンタブレット、興味はあるけど実際どうなの?」「アナログに慣れてるとデジタルペンって使いにくい?」――イラストを描くあなたのそんな疑問に答えるべく、美大を目指す19歳の女の子の“はじめての液晶ペンタブレット”に密着してきました。
お絵描き好きのみなさん、どんなツールで普段イラストを描いていますか? 鉛筆やペンを始めとした定番のアナログに加えて、PCとつないで使うペンタブレットや液晶ペンタブレットを使う人も増えています。
ですが、「デジタル、興味はあるけどアナログに慣れていると使いにくい?」「液晶ペンタブレットは、気軽に買える値段じゃないし敷居が高いなぁ……」といった不安の声もあるようです。そんなあなたの素朴な疑問に答えるべく、19歳女子の“はじめての液タブ”に密着してきました。
今回モニターとして参加したのは、富山県に住む辻合ひかりさん。小さい時から時間も忘れて絵に熱中していたという辻合さんは「スケッチブックと色鉛筆があればずっと過ごせた」と笑う生粋のお絵描き女子。学生時代は吹奏楽や合唱などに熱中し、音楽の道も考えていたそうですが、「やっぱり手を動かしたい、何か描きたい」という気持ちで美大進学に向けて勉強中だそうです。
幼いころから絵を描いてきたものの、ほぼアナログ一筋。中学生のころ、家族のお下がりの中古のペンタブレットを少しだけ使ったことがある程度で、その後は特段触れてこなかったといいます。
「デジタルで描くのも楽しかったんですけど、PCの画面を見ながら手元を動かさなきゃいけないのが少し慣れなかったです」
その点、液晶ペンタブレットは「画面がそのままキャンバス」になるのが特徴。ディスプレイの上に直接ペンを走らせて描くことができ、アナログと同じ感覚で使えるのがポイントです。
「ずっと使ってみたかったんですけど、気軽に手に入るものでもないですし、触るのも初めてです。そもそも機械も詳しくないので、全然使いこなせなかったらどうしよう……」と緊張気味の辻合さんの挑戦、果たしてどうなる?
まずは箱を開封し、セットアップをスタート。今回利用する「Cintiq 13HD」は、13.3インチの液晶ディスプレイを備えるペンタブレットです。
「思ったより軽いです、あと薄い!」
と驚く辻合さん。本体の重さは約1.2キロ、薄さは14ミリと、女性でも持ち運びが苦にならないポータブルサイズです。
付属のケーブルでPCと接続すれば準備完了。セットアップマニュアルも付いているので、PCに詳しくない方でも迷わずに進められそうです。
Cintiqの画面には、PCの画面と同じものを映すこともできる上、拡張することも可能なので、PCには参考資料を表示し、それを見ながらCintiqで描く――ということもできます。
起動後、利き手の設定(辻合さんは左利きなので、タブレットの置き方を左右反転。描いているあいだに手があく右側にファンクションキーを配置する)や、1人1人のクセを把握し、ペン先の微妙なズレを合わせる位置調整などを行います。細かい設定をきちんとすることがよりスムーズな作画につながります。
「な、なんか、さらさらしてます……」
恐る恐る「丸ペン」ツールで線を引き始めた辻合さんの最初の感想はこれ。最初はあたふたしていたものの、ものの数分で慣れてきたようです。
「思ったよりも軽いタッチでスッと線が伸びますね。アナログの引っかかる感触も好きですが、この滑らかな書き味も気持ちいい!」
「このケーブルは何につかうんですか?」「進んだり戻ったりをボタンでできるといいんですけど、自分で設定できますか?」などなど、ワコムのスタッフに使い方や用語を積極的に質問しながら進めていきます。今回は特別に対応していただきましたが、ワコム公式Webサイトには豊富なオンラインマニュアルやQ&Aがそろっているので、分からないことはすぐに調べられます。
それでも解決しない場合は、サポートセンターに電話すればOK。実はこの日も1点どうしても上手くいかない部分があり、電話で質問するシーンがありました。自分好みの快適な制作環境を作るためにカスタマイズは重要。PCや環境によってそれぞれ違う問題点を丁寧にヒアリングしてサポートしてくれるのは心強いですね。
辻合さんも「よかった、今日で全部覚えなくてもいいんですね。分からなかったらここに富山から電話します」とホッと一安心です。
アナログと比べると「ショートカットが使えるのがすごく楽」とのこと。例えば線を描くのに失敗した場合は、「1つ戻る」(アンドゥ)で描く前に一瞬で元通り。「当たり前ですが、アナログの場合は消しゴムで消さなきゃならないので、その一手間がないだけで集中力が切れないです」。
「1つ戻る」や、「拡大」「縮小」などの機能は本体右側のファンクションキーに割り当てることができ、作業を進めながら簡単に呼び出すことができます。ペンのボタンにもショートカットなどを割り当てて使うことも可能。クリエイターのスタイルに合わせることができるカスタマイズ性の高さもCintiqの特徴です。
「いきなり描いてと言われて使えるものなのかな? と不安だったんですが、狙ったところにちゃんとペンが落ちますし、いい意味でまったく違和感がないです」
すいすいと線画を描き上げ、陰影を付けた重ね塗りなどを進めていく辻合さん。使い始めたばかりとは思えないほど、ペンの種類や色をくるくる変えていきます。
「もっとぶちぶち切れたりしちゃうのかと勝手に思っていました。力の入れ方で線のタッチも変わるんですね」
Cintiq 13HDは、この日使った「CLIP STUDIO PAINT」をはじめ、「Photoshop」「Painter」などのソフトで2048レベルの筆圧感知に対応。ペンの強弱による微妙なニュアンスも正確に再現します。
ペンの太さだけではなく、ソフトの設定次第で濃度などさまざまな要素のコントロールも可能。クリエイターの意図や工夫を絵に反映させるために、絶対に必要なのが筆圧感知機能なのです。Cintiqのペンは電池不要なので軽く、扱いやすいのも特徴です。
約2時間半におよぶ“はじめて”を経験した辻合さんに感想を聞くと──
「あっという間でした! もっといろいろやってみたい!」
とキラキラした笑顔で答えてくれました。
「拡大しながらしっかり描けるので、背景を細かく描き込むのも楽しそう……これまであまり挑戦したことがなかったタッチやイラストにも挑戦したいです」
将来の夢はプロダクト・デザイナーと話す辻合さん。文房具や家電など身近にある製品のフォルムやインタフェースに関心があるそうです。「Cintiq 13HD」とともに素敵な未来が待っていますように!
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ニュース編集部/掲載内容有効期限:2014年11月30日