「予定があるならちゃんとホワイトボードに書いておけ!」――老舗専門商社の辺銀商事では、今日も社長のそんな怒号が飛び交っていた。するとその時……!?
「おい島崎! メーカーの担当者さんに注文書送ったか?」
「まっ、まだです」
「なら早くしろ! この忙しい時に……!」
ここは都内のとあるオフィスビルの一室。昭和42年創業の専門商社である辺銀商事では、今日も社長のそんな怒号が飛び交っていた。
「ところで吉川はどこに行った?」
「吉川さんならさっきB社に往訪に出ましたけど……」
「そんな予定ホワイトボードに書いてないじゃないか! 目を離すとすぐにサボるんだからなあ……」
営業スタッフには一応1台ずつPCが配られているが、スケジュール管理の仕組みはオフィス内のホワイトボードのみ。そんな“昭和”さながらの空気が辺銀商事のオフィス内には漂っていた。そんなある時ふと、営業事務と情報システム担当を兼任している島崎から不満の声が上がる。
「社長……。うちもいい加減、スケジュール管理ソフトとかコラボレーションツールを入れましょうよ……」
「コラボレーション? そんなわけの分からない横文字を並べているからいつまでたっても営業成績がよくならんのだ。そもそも社員が40人しかいないウチみたいな会社に、そんな大層な仕組みは必要ないだろう」
「またいつものパターンか」――誰もが諦めたような顔で手元の書類に視線を戻したその時、聞き慣れない声がオフィス内に響きわたった。
「社長、それは違います!」
「む……誰だその声は!?」
「私は多くの企業の社内環境を改善してきたシステムコンサルタント、ひと呼んで“ITの匠”。ズバリ社長、御社のような会社ほど間違いなくグループウェアなどのコラボレーションツールが必要なのです! その根拠をまとめた『グループウェアの教科書』をもとに、これから私が必ず社長を納得させてみせましょう」
「な……なんだと? 知ったようなことを言うが、私は絶対に導入なんて認めんぞ!」
先ほども言った通り、うちの会社の社員数は40人そこそこだ。しかも全員同じフロアで働いているんだから、電話やメールでやり取りすれば済むんじゃないのかね?
社長、それが1つ目の誤解です。
誤解……だと?
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