合奏のテンポ、速くなるのはなぜ? 東大が原因解明
東京大学はこのほど、合奏のテンポが無意識的に速くなる原因を解明したと発表した。一定のリズムで指をタッピングしてもらう実験を、ソロ・ペアそれぞれで行った結果、ペアの場合は、タップが早い方に合わせようとするタイミング調節が起きていたという。
音楽を演奏する際、テンポはしばしば意図せずに速くなってしまう。この現象は演奏やテンポが「走る」と呼ばれ、合奏でより顕著になる。その原因はこれまで、演奏者の緊張や高揚といった心理的な要因だと考えられていた。
今回、メトロノームと同期させて指をタッピングしてもらう実験を、一般成人24人(12ペア)を対象に、ソロ(1人)とペア(2人)でそれぞれ行った。
それぞれ、メトロノームと同期して指タッピングを始め、10秒後にメトロノームが停止した後も同じテンポで190秒間タッピングし続けてもらった。ペアはさらに、パートナーとシンクロを維持してもらうよう求めた。テンポは3種類設定。ソロで各テンポを3回ずつ、ペアで2回ずつ行ってもらった。
ソロでは、テンポが徐々に速くなったり遅くなったり、加速減速を繰り返すなどさまざまなパターンがあった一方、ペアでは、どのテンポでも8割以上が徐々に速くなり、平均で約7~9%タップ間隔が減少した。参加者がお互いのタップ間隔の差に基づいて次のタップ間隔を調節し、その結果としてタップ間隔が短縮し、テンポの加速が起きたとみている。
ペアのうちタップが速くなりがちな方の人が一方的にリードしたためというより、2人のタップのうち早いほうに対して優先的に修正するというタイミング調節により、テンポが高速化したと考えられるとしている。
研究成果は、意図した通りのテンポでの安定した演奏を実現するための効率的な練習方法の開発などにつながるとしている。
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