気体で歯を白く パナソニックが提案するホームホワイトニングの新手法
「歯を白く、健康的に見せたいが、ちょっと大変」──そんな声が多い“ホワイトニング”にパナソニックが一石を投じようとしている。同社が開発中の製品「Sylphid」(シルフィード)は、OHラジカルを含む気体で歯を白くする全く新しい手法を採用。従来の方法とは一線を画す手軽さが魅力だ。
現在、歯のホワイトニングはゲル状の薬剤を塗布する方法が中心だが、劇薬の過酸化水素や過酸化尿素を使用するため、施術中に痛みを伴ったり、知覚過敏の症状が現れることもあるという。自宅でホワイトニングを行う“ホームホワイトニング”も徐々に広がってはいるが、安全性に配慮して薬剤が低濃度になっているため、効果が現れるまでに時間がかかる。しかも、薬剤を塗布したマウスピースを1日2時間程度装着し、それを2〜4週間も続けなければいけない。忙しい人やマウスピースの装着が苦手な人にはハードルが高い。
パナソニックが開発した新手法は、気体を使用する新しいアプローチだ。専用のタンクを装着したSylphidを首にかけ、チューブの先にあるマウスピースをくわえる。機器内では、二酸化炭素(CO2)中の水(H2O)にプラズマで化学変化を起こし、OHラジカルを作り出す仕組み。「黄ばみの原因は、ポリフェノールなどの物質がチェーン状に繫がって変化したステイン(着色物質)。ここに物質的に不安定なOHラジカルがぶつかるとチェーンが解けて無色になる」(同社)という。
OHラジカルというと同社の「ナノイーイオン」を思い浮かべるが、Sylphidとは明確な違いがある。「ナノイーはOHラジカルのほか、紙や肌に効果のある弱酸性成分を小さな水粒子に閉じ込めたもの。一方、Sylphidの場合は歯が弱酸性成分に弱いため、生成する水粒子にはOHラジカルのみが含まれている」(同社)
ジェルを使う煩わしさがなく、痛みを伴わないSylphid。製品のメンテナンスは口に入れる部分を洗う程度で、従来のホームホワイトニングに比べればかなり簡略化できる。しかも「1日1時間、20日間程度が目安」と時間も短縮可能だ。毎日決まった時間に実行する必要はなく、例えば昨日できなかったら今日2時間使うという方法でも大丈夫だという。「ポイントは20日間で20時間という点。使用時間は専用アプリを使って管理できる」(同社)
Sylphidは現在、実証実験を実施している段階で、まずは米国での実用化を目指すという。国内では2020年以降の展開を検討している。
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