ニュース
一家に1台、人工衛星の時代に? “マイ人工衛星”を作れる「ARTSAT KIT」が登場
人工衛星を作るのに必要な基盤などを詰め込んだ制作キット「ARTSAT KIT」が、クラウドファンディングで先行予約を募っている。
基礎的な電子工作の知識さえあれば、“マイ人工衛星”を作れる――そんな人工衛星キット「ARTSAT KIT」が、クラウドファンディングサイト「Makuake」で先行予約を募っている。割引価格は60万円(税込)から。
2014年に多摩美術大学などが打ち上げた小型衛星「ARTSAT1:INVADER」を基に開発した。地上との通信やユーザープログラムの軌道上実行、カメラ撮影、地上からのプログラム送信、打ち上げ前に録音した合成音声やトーンの送信――などの機能を搭載する。
電子部品を実装した基板4枚、開発用太陽電池、電源供給用USBケーブル、スピーカーなどを同梱。ハンダ付けによる部品の実装作業は不要で、すぐに組み立てができ、ミッションプログラムのカスタマイズやハードウェアの設計に専念できるという。サイズは10センチ立方で、重さは2キロ以下、バス電圧は5ボルト。
GitHub経由でソースコードも公開し、目的に応じてソフトウェアの変更も可能だ。日本語の取扱説明書も用意し、デスクトップテスト用の基板を使った動作試験も行える。
キット自体に打ち上げのコストは含まず、実際に検討する場合は、JAXAの提供する無償プログラムや海外の民間ロケットなどの方法をアドバイスするという。打ち上げまでに必要な最短期間は、開発着手から2年程度としている。
関連記事
- 超小型衛星50機で地球を撮影 衛星データのビジネス活用目指す「AxelGlobe」始動
地球を取り巻くように超小型衛星を打ち上げ、撮影した画像データを活用する「AxelGlobe」の構想を、アクセルスペースが発表した。 - ウェザーニューズ、超小型衛星打ち上げ目指す 観測サポーター募る
超小型衛星を2010年に打ち上げ、温室効果ガスや北極海の氷などを観測するプロジェクトをウェザーニューズが始める。一般家庭などにも“サポーター”として地上機器の設置に協力してもらう。 - 1つの頂点で直立する立方体ロボット JAXA開発(動画あり)
1つの辺や頂点だけで直立する立方体型のロボットを、JAXAが「2015 国際ロボット展」に参考出展している。 - 世界初「台風発電」実現を目指して 実証実験費用をクラウドファンディング
プロペラを使わない風力発電機で、台風のエネルギーを電気に変えるプロジェクトが始動。クラウドファンディングで資金を募っている。 - 紫外線で固まる液体プラスチック「BONDIC」 欠損パーツも元通り
紫外線(UV)を照射して固める液体プラスチック「BONDIC」が、クラウドファンディングで支援を募っている。 - ミニ四駆やプラレールをスマホで操作 Bluetoothでつながる乾電池型IoT「MaBeee」
ミニ四駆やプラレールの単3乾電池と入れかえると、スマホで操作できる乾電池ケース「MaBeee」がクラウドファンディングで資金を募っている。 - 窓やドアに貼るだけ、異変をスマホに通知 IoT活用の防犯キット「Secual」が登場
窓やドアのセンサーが異変を感知すると、スマホに通知が届く防犯キット「Secual」がクラウドファンディングで資金を募っている。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.