コンパクトフラッシュ(CompactFlash、以後CF)は1984年、サンディスクによって生まれた小型メモリカードのハシリだ。その当時ノートPCでは一般的となっていたPCMCIA(PC Card)規格の一部を切り取ったようなデザインで、PCMCIA-ATA規格の外部ドライブとして使えるメモリカードだ。
CF規格はPCだけではなくより小型の機器に向いたもので、現在ではデジカメやPDA市場では標準的な存在となった。業界団体CFA(CompactFlash Association)は翌1985年に設置され、動作検証や新たな規格の制定を行っている。
CFのピン数は50pinとPC Cardよりも少ないが、簡単に68pinのPC card互換に変換することができる。大きさは厚みのみが異なるType IとType IIの二つが定義されており、大きさは42.8X36.4ミリで、厚みがType Iが3.3ミリ、Type IIが5ミリとなっている。今年6月に制定された最新の規格書 Rev.2.1では、137Gバイトまでの容量と16Mバイト/秒までの転送速度に関して定義されているのだ。容量に関してはまだ余裕があるといえるだろう。
純然たるCF規格はフラッシュメモリーを使ったメモリーカードだが、その他のデバイスを含めたCF+規格があり、I/OデバイスやHDDなどの記憶装置が現在では受け入れられている。I/Oデバイスとしては802.11bの無線LANやPHSカードを見たことのある人も多いだろう。SDカードやMemory StickにもI/Oデバイス規格はあるものの、対応製品はまだCF+の方が多い。