ファイルメーカーPro ユーザーの現場を探る
第2回 旅行サイト「旅の素」はヒューマンオペレーターの的確な応対を支援する(4/4)
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内製化する意義
まったく新規にはじめた「旅の素」ですが、こうしたシステムづくりを外部に委託するというのは考えなかったのでしょうか? 秋葉氏は、「うちは制作屋なので、外注は頭になかったのです。外注したとすれば、数千万円は間違いなくかかります。ファイルメーカーProならば、(プログラミングを)まったく知らない人、HTMLも組めないような人でも使いこなせるようになります」と断言します。「ふつう、スクリプトを組むのには時間がかかりますが、ファイルメーカーProだと、こういうもうのを作りたい、と思っている人が、思いついたことを簡単に形にできます」と箱田氏。箱田氏は、もうひとつのファイルメーカーの効用を話してくれました。「ファイルメーカーProをいじっているうちに、リレーショナルデータベースの仕組みがわかったので、SQL言語を使うシステムの開発は簡単でした」(箱田氏)。開発者のスキルまで上げたわけです。
「旅の素」では、外部に公開しているデータのうち、ホテルの部分をMySQL + Apacheで、旅館をファイルメーカーPro Unlimitedで、それぞれ公開しています。「思い付いたことを簡単に形にできる」という箱田氏の意見のとおり、現在、新しい企画を立ち上げようとしていますが、これももちろんファイルメーカーProベースで開発しているそうです。立ち上げたあとで、さまざまな条件で最適化を行うために別のプラットフォームで公開することはあるかもしれませんが、内部システムと新規企画用のシステムをファイルメーカーで行く、というのは今後も期待できそうです。
![](tabinomoto3.jpg)
ファイルメーカーProとウェブとを連動させ、さらにオペレーターとファイルメーカーProとの協調作業でユーザーの満足度を上げていく
[松尾公也, ITmedia
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