スマホ全能時代に、あえての専用品――「生成AI機能付きボイスレコーダー」は一体何ができる?
生成AI機能付きボイスレコーダーの開発を手掛ける米Nicebuildは10月23日、ウェアラブルタイプの新製品「PLAUD NotePin」(プラウド ノートピン)を日本で販売すると発表した。先行して開かれた体験会では、機能説明とデモンストレーションを実施。単三電池ほどのサイズのボイスレコーダーで、米OpenAIの大規模言語モデル(LLM)GPT-4oとの連携により、録音した情報の要約などができるという。本体価格は2万8600円。12月上旬の発売を予定している。
PLAUD NotePinは、ネクタイピンやリストバンドのように装着でき、専用アプリとの連携による録音内容の文字起こしや要約、マインドマップ作成ができることが特徴だ。サイズは51(幅)×21(奥行き)×11(高さ)mmで、重さは25g。日本語を含む59カ国語以上に対応している。
録音の開始・停止の操作はデバイスのボタンをワンタッチするだけ。2カ所のマイクとAIノイズキャンセリング機能により、精度の高い録音ができる他、40日間のスタンバイ時間と、20時間の連続録音が可能なバッテリー容量を持つ。
録音データは一時的にデバイスに保管され、スマホやPCと連携後、クラウド上のAIモデルによって、文字起こしなどの変換が可能になる。文字起こしでは、話者ごとの発言を認識する話者分離機能が搭載。AIによる検索機能もあり、記録した音声データから特定の会話、話題を探すこともできる。要約については、会議や商談、インタビューなど21種類の場面に対応する要約テンプレートが選択可能。自分でカスタマイズしたテンプレートも使えるという。
「スマホは全能過ぎる」の意味
体験会には、同社のJapan Country Managerであるワトソン・ジャンさんが登壇した。PLAUD NotePinの紹介をするに当たり、ワトソンさんは「今から実際に使ってみますね」と左手に付けていた同製品のボタンを一押しし、機能説明と製品のデモを同時に実施することに。約10分の説明をした後、1分程で文字起こしと要約、マインドマップ化が完了した。
要約では、ワトソンさんが説明していた新製品の装着方法などを項目ごとに記載。例えば、装着方法という見だしの下に「ユーザーのスタイルに合わせて自由に変更可能」という補足説明を挿入、さらにその下に装着方法を挙げるなど、階層としてまとめられていた。マインドマップについては、要約をツリー構造に色分けし図解するようになっていた。
一方、製品名が「ノートピー」と文字起こしされるといった誤りも見受けられた。ワトソンさんが一方的に説明する形式だったことから、話者ごとに声を認識して文字起こしする話者分離機能の正確性も確認できなかった。
体験会では「なぜスマホ全盛期にハードウェアのボイスレコーダーを作ったのか?」という質問に対し、製品担当者から「スマホは全能過ぎる」と回答があった。「スマホで録音していたら、別の用途でスマホを使えなくなる。電話がかかってきた時なども困るのではないか」と説明。バッテリーの持ち時間なども踏まえ、専用デバイスの必要性を語った。
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